エピローグ
「ニャーン! 一石二鳥作戦、失敗ニャー!」
路地の隙間でじたばたと地団駄を踏む男がいる。その頭には大きな猫の被り物。
「甘酸っぱ~い恋のジレンマ! に苦しむ若いタマシイを2個一気に頂くつもりだったのにニャー」
「いないと思ったらこんなところで何遊んでんだ、コラ」
その背後から、影から染み出したような真っ黒のフードに全身黒マントの人物が、猫の被り物の後頭部をぽかりと殴り付けた。
「ご飯以外でつまみ食いするなって言ってるだろ」
「でも悪いやつのタマシイは美味しくないのニャー。あっちはご馳走なのニャー!」
猫の被り物はその首根っこを掴まれ、路地の影へと引きずられていく。
声もまもなくして消えた。
【短編集】死神の三毛猫 野衣はくろ @hi-tan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます