エピローグ

 その後ろ姿を見届ける、ふたつの人影があった。どちらも通学路には不釣り合いの、片方はちょうど頭がある部分に大きな猫の被り物をした長身の男と、もう片方は黒のフードに全身を覆う黒マントといった出で立ちの人物である。しかし行き交う人々は誰もそれに目もくれない。

「あーあ、美味しそうなおやつだったのにニャー」

「……毎日ご飯あげてるだろ? あんまりつまみ食いしてると太るぞ」

「ご飯とおやつは、また別物なのニャー」

 しょぼんと大きな猫の被り物を項垂うなだらせ、さも悲しそうにもう1度ニャーと鳴いた。

「欲でぶくぶくに膨れ上がったタマシイはまた格別なのにニャー」

「いいからもう行くぞ」

 黒マントがきびすを返すと、猫の被り物をした男もそれに続く。

「ま、今回は見逃してやるかニャ!」

 男達は消えた。

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