一章 GOD-雪啼のアムネジア

00.Graden Of Doom 「運命の箱庭」

 温かな日常、咲く笑顔。

 人々が暮らす平穏に満ちたこの世界は『偽り』だった。

 厄災の贈物が狂わせた歯車は、哀しき宿命を紡ぎ出す。


 それは、終わりなき旋律。

 それは、終わりなき悲嘆。

 終焉の時を刻む歯車に、数多の異物が紛れ込む。


 少女が涙を流した時、この世界が辿り着いた結末は――


「いきすぎた想いは狂信。八つ目の大罪ともいえるでしょう」


「背負っているんですよ。九つ目の大罪――欺瞞を」


 失って初めて、人はその尊さを知る。


 ――叶う願いがあるのなら、この手で君を抱きしめていたい


 欺瞞は後悔へのプロローグ。

 此れは運命を砕く物語。

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