63 コマ




私も男の所に


「あなたが 智将王リャクガね」


「ああ そうだ 王女イリス ふっ たしかに すずにそっくりだな」


「あなたがすず様にしたことは 全てを知ってるわよ」


「もう用済みにゃん」


「セネ ちょっと待ってよ 聞きたいことがあるの」


「はやくするにゃん」


「自称神達に言われて すず様の命を狙ったの」


「はぁ 何を言っている 俺は自分の意志で動いている 誰がやつ等の指示で動くものか」


「でも あなたは 自称神達の思い通りに動いているんでしょ」


「そうにゃ ただのコマにゃん」


「なっ 何を 俺はやつ等を滅ばすために 全てを滅ばすために」


「でも 自称神達の思い通りに白と黒の国を滅ぼしたんでしょ」


「あれは俺の意志だ 俺の意志で滅ばしたのさ」


「知らなかったのね 哀れね」


「何を言っている 俺は俺の意志でやつ等に復讐を」


「もう殺すにゃ この男は何も知らないただのコマにゃん」


「俺が コマだと」


リャクガよ あなたは何も知らないのです 真実を


えっ 誰


「ダリアか 俺が知らないだと 何をだ」



あなたが知っている話と事実は違っているのですよ


そう言ってダリア様は語り始めた




ヴリドラの研究が最後ではなかったのです


魔那は十分に発生させられるようになりましたが 研究は続けられていたのです


何のために


その目的は特になかったようです


研究者達の目的は研究そのもの


そして 完成しました 暗黒竜という巨大な魔物が


暗黒竜は1匹で1000匹のヴァリドラ以上の魔那を生み出したのです




白の国の王と黒の国の王は恐ろしいことを考えました 我々が神に変わることが出来ると


この力を使えば 神のいる世界にもたどり着くことが出来ると


闇の力を持つ 暗黒竜の力を更に強くすれば 可能だと結論が出ました


闇の力を暗黒竜に大量に与えることが出来れば 暗黒竜の力が増すと


人々の恐怖 そして 人々の命を糧にすれば


2人の王と その側近達 研究者達 関係者の家族達 それ以外の人々の命を暗黒竜の糧に


その恐ろしい計画は実行されました


1人のエルフを利用して


・・・


そうです あなたを利用して


「それでは 俺がまるで ピエロではないか

自称神達に俺が利用されていただと

そんな 馬鹿なこと あってたまるか」


しかし それが真実です


自称神達は神の国にたどり着くために 白の国と黒の国の住民達の命を必要としたのです


そこで エルフを利用しました


エルフを堕天させて ダークエルフに


そして 洗脳して 自らの意思で行動していると思わせた


あなたは自称神達の思い通りに動き


そして


・・・



「そんな馬鹿なことは」



「哀れね こんな男 ほっといて もう行きましょ」


後ろを見ると


セネは既に話が飽きたのか黒竜を召喚し乗り込んでいた


おじいさんも黒竜に乗り込む


本当の敵は自称神 こんな奴はどうでもいいわね


ボロボロになったダークエルフをその場に残し私も黒竜に


「話終わったにゃん」


「うん」


私が返事をすると セネが黒竜から飛び降りて


ダークエルフを真っ二つに


「えっ」


「悪党成敗にゃん」


はぁ~ まあ 確かに悪党だけど・・・ 自称神達に利用されただけなのに


いや これでよかったのかな 生きていても・・・


何してるんだろ


魔王が玉を取り出しダークエルフの死体のところで何かを


・・・


しばらくして魔王も黒竜に乗り込み黒竜は飛び立った

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