37 正義は人の数だけある



朝食を食べ終わると魔王がジェスチャーしてきた


剣の稽古 魔法 ばってん 食べて 下


魔法はダメ……そういえば今日はダンジョンって


わからないふりすれば きっと


首をかしげて頭に手をつけて猫耳のポーズ どうだ


すると セネが転移して来てくれた


「おはよう セネ」


「にゃ 今日は昼からダンジョンにゃん」


「そうなの お昼からね」


「だから魔法は禁止にゃ 疲れるにゃん」


「うん ありがとう セネも一緒にダンジョンに」


「昼からお出かけにゃん」


「セネは忙しそうね 何があるの お仕事」


「襲撃にゃん」


「えっ 襲撃って 魔王に何か悪いことさせられているの?」


「これにゃ 昨日の襲撃の記録にゃん」


鑑定すると記録の玉となっていた


「見るの 見ていいの」


「いいにゃん」



セネが走っている映像から始まった


走って……塀を……屋敷の塀を飛び越えて中に


警備の兵達を一瞬で斬り伏せた


扉を開けて中に入り 中の警備の兵達も一瞬で……


奥の扉を開けて中に入ると……奴隷……猫耳の……猫人族の奴隷が……30人以上も


そんな 本当だったの?


セネが仲間を召喚?した


あっという間に屋敷を占拠したようだ


外に出て黒竜 赤竜 緑竜が何匹も召喚されて仲間と奴隷にされていた猫人族が乗って飛び立っていった


あれっ セネは居残り?


屋敷が燃えて


セネがまた走っている


道 屋根 屋根 道 高い壁? 


城の城壁を飛び越えて中に


お城……まさか


3階の窓まで跳んで中に


すれ違った人は女性であろうと……


そして


王の首が飛んだ


光が


転移?


そこで映像は終わった


……


「セネ 王が命令していたの?」


「知らないにゃ ついでにゃん」


「えっ 確かめてないの?」


「王の責任にゃん」


「そう そうかもね」


……


禁止されているはずの他の種族の奴隷


……


セネの正義……


奴隷の存在を知らない人からすると 魔王の部下が無差別に人を襲っているようにしか見えないのよね




庭につくと……


「ま また セネ あまり勇者様に抱きつくのは」


「大丈夫にゃ これが一番にゃん」


「勇者様の顔を見なさいよ 目がいやらしいわよ」


セネがおじいさんと正面から抱き合っている


「強くなるためにゃ 問題ないにゃん」


「でも」


「仲間を助けるためにゃん」


「なっ」


それを言われると……じゃあ 私も って おじいさんじゃ嬉しくない……でも私の勇者様とセネが抱き合うのは嫌だ


おじいさんが断ればいいのに……あの顔は絶対に喜んでいるし……


う~


強くなってやる 強くなってエリクサーを手に入れるんだから


「えいっ えいっ えいっ えいっ えいっ」


1時間くらいして 私とセネのペアになった


すぐにセネが私に抱きついてきた


「剣の稽古じゃないの?」


「感じるにゃん」


「えっ あ 魔法ね」


「イリスはダメにゃ 感じるだけにゃ 守にゃん」


「守 防御の魔法ってこと」


「そうにゃん」


「セネは使ってもいいの?昼から……でしょ」


「問題ないにゃん」


これが守の魔法……


「感じるにゃん」


「はい」


この感覚を忘れないようにしないと


それから 力 素早さ 守 力 素早さを使ってくれた


「次は剣にゃん」


「はい セネって攻撃魔法は使わないの?」


「疲れるにゃ セネは戦士タイプの勇者にゃん」


「勇者 ……鑑定すると……」


「それは人族の呼び方にゃん」


「セネが鑑定すると違うの?」


「同じにゃ 鑑定魔法は人族の呼び名で表示されるにゃん」


「そうなんだ」


セネの職業は暗殺者になってるのは人族がそう呼んでいるからなの……本当は勇者……確かに仲間達を開放しているから勇者ぽいけど……鑑定魔法は人族の神様が作ったのかな……聞いてもいいの? 


聞きづらいので質問をやめて 剣の稽古に集中した



セネは強い……


「セネって勇者様と戦ったら勝てるの?」


「無理にゃ 3敗してるにゃ 相手にならなかったにゃん」


「えっ 本気で戦ったの? 稽古で?」


「違うにゃ 寝込みを襲ったにゃん」


「そ そうなんだ」


さすがセネ……恐ろしいわね


「腕を斬られたにゃ 2回目と3回目は手加減されたにゃん」


「寝てても強いのね」


あんなにグッスリ寝ているのに……


「化け物にゃん」


「腕の傷は大丈夫なの?」


「切り落とされただけにゃ ワトスが戻してくれたにゃん」


「手を切り落とされたの……ワトスさんの回復魔法って凄いのね」


「そうにゃ エルフの回復魔法は凄いにゃん」


手を切り落とされたのに……その後 2回も襲ったセネも凄いけど……


「セネは魔王の仲間の中で一番強いの?」


「最強にゃん」


「獅子王さんよりも」


「ガウも最強にゃ 本気は見せないにゃん」



素振りをしながら話しているとお昼休憩になった


セネも一緒に食事をしたけど 食べ終わると何も言わずに転移していなくなってしまった

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