32 基本が大事



セネが指差す方向に進む


「セネちゃんは どうして魔王の仲間になったの?」


可愛い少女のセネがどうして魔王の部下なんかに…


「悪い奴らを倒すためにゃ」


「えっ 悪いのは魔王でしょ」


「違うにゃ 仲間を奴隷にしてる人族にゃん」


セネの顔が険しくなった


寒気までしてきた


「ご免なさい 大昔は獣人族を奴隷にしてたからね」


「今もにゃ」


「えっ 今は他の種族を奴隷にしてないよ 禁止されてるから」


「隠してるだけにゃ 仲間は助けるにゃん」


「本当に……」


「本当にゃ」


そんな……でも……


「でも……でもね この国を襲ったのはなぜよ」


「にゃ?この国はタナトス様が作った国にゃん」


「違う 緑の楽園と言われたこの国を魔王が奪ったのよ」


「ここは砂漠だったにゃん」


「えっ そんなことは……ないわ…よ」


私はそう教えられてた 本にだって……


「調べればわかるにゃん」


「そんな昔のことをどうやって」


「エルフの里でわかるにゃ 記録の部屋に行けば簡単にゃん」


「本当にこの国は魔王が……そんな……」


悪いのは私達なの?お父様 お母様を殺害した魔王が正義なの……そんなことない……ない


涙が溢れて……


「自分で確かめるにゃ タナトス様と一緒ならエルフの里に入れるにゃん」


自分で調べる 真実を……確かにエルフなら全てを……でも……


「ゴブリンにゃ 集中するにゃん」


「えっ はい」


今は 今は 集中しないと


3匹のゴブリンが向かってきた


距離は3匹とも同じ……このままでは3対1 


私は走って左のゴブリンに横斬りし ゴブリンの左を走り抜けた


よし これで 1対1


横斬りした先頭のゴブリンに剣を振り下ろし倒した


向かってくるゴブリンは1匹 もう1匹はまだ来ない


いける


斬りおとし そして 斬りあげ そのまま上段に構える


先程の話しを思い出さないように基本を 稽古を思い出しながら戦う


最後の1匹も問題なく倒せた


よし 1人でも3匹も倒せる


「あれは雑魚にゃ 首を斬れば一撃にゃん」


……そうなの?


次に見つけたのは2匹のゴブリン


首ね


「やあっ」


が……手で防がれた


「遅いにゃ もっと早くにゃん」


「えっ」


2匹のゴブリンの首が飛んだ


「こうにゃ」


ギリギリ動きが見えるくらいの速度 本気を出してなくても 速い 速すぎる速度……真似なんて出来るわけがない


基本よ 基本が大事なのよ 自分に言い聞かせる


その後 ゴブリンを13匹 スライム4匹を倒した


帰りは魔王に借りた転移の指輪で一瞬に帰ることが出来た


魔王が城に転移し 私とおじいさんが魔王の側に転移した


セネは私が戦っている途中でいなくなっていた


もっと話しをしてみたかったけど……


私は真実を何も知らない……


何が真実なのかがわからない……


でも これから知ればいい 


自分で見て 考えて


今日は久しぶりに会話ができた


同年代くらいの可愛い少女 セネ


明日も来るのかな?

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