第17話 20歳


精霊がいなくなった


せっかく2人と会話が出来ると思ったのに


タナトスとイリスが話しかけてきたが やはり何を言っているのかわからない


振り出しに戻ってしまった


いや 俺のことが少しわかった


俺は転生者 魔王を倒すのが目的だということ


しかし目的は達成されていると言っていた


タナトスを殺す必要がないみたいなのでよかったが……


これからどうしたものか……


タナトスから離れることが出来ないのは……


そのとき 頭の中で誰かがささやいた


「魔王からは逃げることが出来ない」


えっ 誰っ 今の声は誰? 魔王から逃げるって えっ


もしかすると そうなのか……じゃあ これからもずっと3人で……


3人で一緒に行動すれば……問題ない……あれっ


町に3人で行くと……どうなる……


もしかして……町であった人達もタナトスから離れることが出来なくなるなんて……ないよな……


あっ そうだとすると……城の外に出るのは危険過ぎる


そうなのか……それで タナトスは城の外に出るのを拒否しているのか……


この仮説が正しければ……


魔王を倒すしか タナトスを…… 


しかし今さら倒すなんて……出来ない……


タナトスは俺に対して敵意なんてみせないし……


剣の稽古では俺を尊敬してくれているように感じる


はぁ~ 今更無理だ


他の方法は


やはり精霊を探すしかないのか……


誰にも会わずに精霊を探す方法は……


会うなら仲間にするしか……


離れることが出来なくなる……これ以上増えても……


無理だ 何か 何か 方法が……


2人に相談出来ないのが辛すぎる


あぁ~ ため息しか出てこない



3人だけの生活は続いた


水魔法があるので 飲み水には困らない この城には井戸もある


保存食も沢山ある それに……


次から次に勇者のパーティーが襲ってくるので新鮮な食料も沢山手に入る


高級そうな装備もアイテムも沢山


精霊を召喚出来る水晶の玉を持っている勇者のパーティーがくるのを祈るしかないのかな


俺とイリスが会話出来たら解決出来そうなんだが……


積極的にイリスに話しかけているがまったく言葉を理解することが出来ない


俺がかなり頭が悪いのか……イリスもなのか……タナトスも……




これで30本目 オリハルコンの剣が29本 俺のアイテムボックスの中に1本


どの勇者もオリハルコンの剣を装備していた


向かってくるパーティーには必ず勇者が1人


勇者の目的が魔王だから仕方ないのだが……


30本かぁ~


俺の年齢は既に20歳になっていた


エリクサーも3本余っている


タナトスは若返る必要がないみたいだし イリスは15歳だから必要ないし


このままここにいても……


外に出るべきか……外で人に会ったら倒すしか……その時は被害者出なく……加害者になるだろう


悪は俺達になってしまうかも……精霊の敵には……


ため息をつきながら……今日も1日が終わった

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