勇者視点

第12話 裸の転生者


光が収束する


目の前に剣を持った男がいた


男は何かを叫んでいるようだが 何語なのかわからない


周りには沢山の死体が 


俺の後ろには座り込んで何かを叫んでいる女がいる


目の前の男に話しかけてみたが やはり通じないようだ


男は剣を振り上げた


どうするのかと思ったら俺に向かって降り下ろしてきた


俺の身体が勝手に反応して持っていた剣で防いだ


危なっ 何するんだ いきなり


しかし言葉が通じていないのか更に剣で攻撃してきた


俺も剣で対抗する


イケメンで強そうな男 男の剣からは禍々しい力を感じる


戦っていてわかったが俺のほうが剣の腕前がずっと上のようだ


男の剣を軽くかわし 男の首の前で剣を止める


男は何か言っているが 全くわからない


男が攻撃を諦めたように感じたので男も左手に持っていた鞘に剣をおさめた


後ろに座り込んでいる女に話かけたが 言葉が通じなかった


男は真っ黒な装備 女は真っ赤なドレス? いや 違う 白いドレスに沢山の血がついているようだ


起き上がれない女に俺は手をさしだした


ぎゃあああぁぁ~~~~


女は悲鳴をあげて俺を拒む


俺がそんなに恐ろしいのだろうか…


俺は不思議に思い自分の身体を見ると なぜか全身裸だった


えっ 裸に剣だけを持っている


確かに悲鳴をあげられてもおかしくない格好だ


俺は両手をあげ 女から距離をとった


何もしないから


言葉が通じないようなので態度で示す


女は俺と男を見て 何もしないことがわかったようで 起き上がり走って逃げ出した


しかし5メートルくらい離れた場所で何かにぶつかり倒れた


ドジな女だなぁ~と思っていたが どうやら見えない壁があるようだ


俺は女の少し横で見えない壁があるのかを確認しようとしたが何もない


しかし進もうとしたら なぜか重さを感じた


無理矢理進むと後ろから叫び声が聞こえてきた


振り向くと男が何か叫んでいる


言葉が通じないので気にせずに進むと男が叫びながらついてくる


女は立ち上がり俺と反対の方向に走り出し 遠くでまた何かにぶつかり倒れた


俺と男の距離は5メートルくらい 反対側に逃げた女との距離は10メートルくらい


俺が男との距離をとろうとすると 男と女は俺のほうに引っ張られるようだ


俺達3人は各自でいろいろ試した


どうやら男から5メートルの距離までしか離れることができないようだ


いったいなぜ……って言うか……ここはどこ……あれっ  俺は誰だ  何をしているんだったか


記憶がない


あれっ


何をしていたのか 思い出そうとするが……


何も思い出せない


男と女を見るが知らない人だ


男は背が高く男前 真っ黒な装備をつけている ……よく見ると頭に角をつけている 装備でなくて 生えているような……


女はまだ若いようだ 顔はかなりかわいい こちらをかなり警戒している


まあ 裸で剣だけを持っているので仕方ない


いろいろ考えたが何も思い出すことが出来ない


ぐぅ~


腹がなる


何かを食べたいがどうすれば


俺は男と女にジェスチャーでお腹が減ったことを伝えた


女が分かったようで指で方向を示す


俺と男は女についていく


それにしてもここは広い屋敷なのか……いや 城なのか?


しばらくついていくと 食料置き場のようなところについた


俺達3人はそれぞれ食事をとった


しばらくして 今度は女がジェスチャーで何かを訴えた


……トイレかな?


男もなんとなく理解したみたいだ


順番にトイレをすませた


微妙な距離でそれぞれ座る


しばらくして女がジェスチャーで眠るようなことをしている


俺と男はうなずき 女の後をついていく


部屋に入ると大きなベッドが一つあった


女の部屋なのか……ぬいぐるみやかわいい装飾品などがある


この女の部屋なのか……


女が着替えてベッドに入った


自分だけベッドに眠るつもりなのか……


男が女に何か叫ぶ


女は無視して潜り込んだ


男が俺に部屋を出る合図を送ってきたので 2人で他の部屋に行くことにした


後ろで女が叫ぶ


俺達から離れることが出来ずに引きずられているようだ


女は何かを叫びながら後についてくる


俺達はいろんな部屋の扉を開けて中を確認する


大きな部屋で6個のベッドがある部屋を見つけた


男もここでいいようなので ここにすることにした


女は何か言っているが無視すると諦めてベッドに入った


眠りながら考えたが何も思い出すことが出来なかった


そして眠りについた



女の声で目がさめた


起きると男と女が立って俺に何かを言っている


女が指をさすので 俺は起き上がり女についていった


順番にトイレを済ませ 朝食をとる


女が俺を睨みながら 指をさし何かを言っている


あっ 服か 若い女の前でずっと裸だった

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