　２０１９年ラストエピソードは、「聖夜を境に、今までとは違う運命の船に乗ってしまった人たち」の胸糞オムニバスホラー３品となりました。

　『A　嗚呼！哀しき聖夜～恵麻の場合～』については、本当に哀しくて苦しかったのは主人公の恵麻ではなかったわけです。

　自分と彼氏のせいで１人の人間が命を絶ってしまったわけですけど、彼女の性格的に果たして”心からの反省”をするのかという疑問が残ります。泣きじゃくって言い逃れしそうです。

　『B　嗚呼！哀しき聖夜～港一の場合～』の港一も、世の中にはいろんな人が――それこそ、金を手に入れるためなら強盗殺人だって辞さない人もいるわけだし、自分を良く見せるためとはいえ余計なアピールをしなければ、聖夜の悲劇は防げていました。

　最後の『C　嗚呼！哀しき聖夜～ノエルの場合～』のノエルを襲った災難は、本当にお気の毒としか言えないですね。

　短編『【R15】千本の針【なずみのホラー便　第49弾】』では、「結婚相手は選ぶことができても、その家族までは選べない」をテーマの１つとしていました。

　本作のノエルの場合は「一緒にコーヒーを飲む相手は選ぶことができても、その家族（義家族含む）は選べない」というよりも、普通はそこまで考えてコーヒーを飲みに行ったりしないわけですし……ね。

　ラストとなるEpisode１２までお付き合いいただき、ありがとうございました。

　最後に、皆様への改めてのお礼とご挨拶のページを設けております。

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