第153話 偽智王と5人の仲間01



「見つけたぞ 貴様が第4の英雄だな」


え~と 敵ってことだよね 鑑定が出来ない 見た目は人族のおっさんだけど・・・人族じゃないのかな う~ん 転移が出来る魔法使いは才能のあるレベル100以上だったか 転移の杖を持ってないから 更にレベルは高いはず


なら 本気で


「魔那よ 我に力を 超石弾」


俺は幻影で体を包み 現れた男に向かって霊魂力で強化した石を本気で投げた


男は余裕の顔で右手を前に伸ばし「マジックシールド」っと叫ぶが 石は魔法の楯をすりぬけて


石は男の体を貫き 「ぐはっ」 っと血を吐き 男がばたりっと倒れた


あれっ 死んだのかな


シャーロットが「智王様~」っと叫ぶ


が 男は倒れたまま


う~ん 死んでいるよな まあ とりあえず


「超石弾」


倒れている男の心臓めがけて石を放ち 止めを


俺は倒れている男に近づき 顔を見たが 知らない顔だ


おっ なかなかよさそうな装備なのかな


俺は男がしていた5つの指輪を外し アイテムボックスに マントやローブもよさそうだけど・・・穴が開いて血もついているし 男が着ていたので諦めることに


「で シャーロット この男が偽者の智王なのか」


「そうだ 本当に偽者なのか 伝説の智王様ではないのか」


そりゃそうだろ 師匠がこんな雑魚のはずがない まあ 転移の杖なしで転移も出来てA級の指輪を5個も持っていたのだから それなりに強い魔法使いだったのかな


「師匠が 智王がこんな弱いはずがないだろ 偽者はこいつ1人だったの」


「いや 智王様と5人の仲間がいたが 騙されていたのか」


「残り5人は呼び出せないの さっきの玉は」


「あと2つあるが 呼んでどうする」


「じゃあ 使ってみてよ 1人くらい捕らえて目的を吐かせたほうがいいんだろ シャーロットが取り調べをしてもいいし サリアに任せてもいいし」


シャーロットはコクリと頷き 玉を空に


・・・


誰も現れない


・・・




「じゃあ 俺は休むから出てきたら呼んでよ テントと食事は全員分出すから ここに残る人は安心してくれ 国に戻る人には食料と水を渡すから言ってくれ」


俺はちゃちゃと手を繋いでテントに




心配しているかも知れないので 通信の玉でサリアに状況を報告


すると サリアから 3つの国が滅んだ可能性があるとの知らせが アルコン王国は王都に大きな炎の玉が落ちて大爆発して滅びたらしいと アルバ王国は王都 全ての街が炎に包まれ滅びたらしいと ホルガイ王国は王都 全ての街が凍りつき滅びたらしいと


アルコン王国の大爆発はあおいかな アルバ王国の炎はフレアだろう ホルガイ王国は間違いなくスノウだね


智王の偽者が動いていたこと 俺の師匠が智王だということをサリアから各国の王に連絡してもらうことに 大天使と2大魔法使いのスノウとフレアがサブル王国を助けるために動いてくれたことも伝えてもらうことにした サブル王国に手を出せばどうなるのかが分かるように 魔王のアカリのことは今回は黙っておこう 何をしてくれたのか分からないし 言うと逆に戦争が起こりそうだしね




俺がサリアと話している間も ちゃちゃが甘えてきて 俺の耳をぺろぺろっと


頬を 首を 微笑ながら


俺の目を見つめながら キスを


愛おしくて我慢なんて出来なくなり サリアの通信を止めて


ちゃちゃを抱きしめ


・・・










ちょこと抱き合っていると シャーロットがテントの中に


きゃっ っと可愛い声を


「どうした 誰か来たのか」


シャーロットは真っ赤な顔をして


「いや その 謝罪を 騙されていたとはいえ 英雄様に手を出してしまいました 許していただけないとは思いますが すいませんでした」


「嫌じゃなければ おいで」


「えっ えっ その すみません 私はまだ その すみません」


そう言ってシャーロットはテントの外へ


あ~ ダメだったか


ちょこがクスクスと笑い 俺にキスを


すぐに続きを


・・・









メリュと抱き合っていると またシャーロットがテントの中に


また 可愛い声で きゃっ っと ごめんなさいっと言ってテントの外へ


う~ん 覗きが趣味なのかな


メリュと抱きあい


・・・






ばにらと抱き合っている時に ちゃちゃと抱き合っている時に


仲良くなった女性と抱き合っている時に


シャーロットは何度も覗きに


中々の趣味だね 欲望に素直で可愛いかも




みんなで食事をしているとシャーロットが近づいてきた


俺はシャーロットを抱き寄せてキスを


「ぷはっ 何を いきなり 何を」


あれっ


「だって シャーロットは何度も覗きに来ただろ 覗きが趣味で 興味津々って思ったんだけど 違うの」


「違う 2人で その」


「ああ 2人で いいよ おいで」


俺が手を引くと シャーロットは真っ赤な顔をしながら


「違う 2人で話をだな」


んっ やっぱりいいってことだよね


俺はシャーロットを抱きしめてキスを


そしてベットに


いいだろ っと言うと


こくりと頷き 恥ずかしそうな顔をして瞳を閉じた


・・・








すいませんでした


んっ よかったよ ちゅっ


あっ そうじゃなくて 戦いを挑んで 私の間違いで英雄様に怪我でも負わせてしまっていたら


その時は俺の代わりにシャーロットが強くなればいいだろ


私など足元にも


今はね 努力してから言わないとね まあ 無理はダメだけどね 無謀な戦いもダメだよ


分かりました 強くなって 世界のために少しでも役に立てるように


そうじゃないよ 自分のために頑張らないと 余裕があれば好きな人を 更に余裕があれば 周りの人達を 更に余裕があれば その他の人を助ければいいんだよ 自分の力以上のことはしなくていいんだよ スライム退治でもいいんだ シャーロットくらいの力があればオーク退治をして被害を防ぐ 肉を貧しい人達に 余った素材を売ることでその他の人の役に立つ 小さなことでいいんだよ


でも


そんなことより ねぇ


えっ あっ 許してくれるのですか


元々 怒ってないし シャーロットが悪いって思ってないよ 俺はシャーロットが好きだからね


私も その 好きです


おいで


はい


シャーロットは微笑み


可愛い声を 甘い声を響かせた


・・・

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