第41話 オルレンの森01



今日から いよいよ 森の中を進む


集中しなければ 本気になるしかないよね


少し心配なのが クレスとイネスのレベルだ


まあ 2人は冒険者じゃないから 強制依頼はないけどね 冒険者になりたいと言わないことを祈ろう


「ちゃちゃ 俺かちゃちゃのどちらかが必ず守りに入るからね これからは本気で行くよ」


ちゃちゃは真剣な顔でコクりと頷いた


進み出して すぐに魔物の群れが見えた


「ちゃちゃ 奥の方に 大猿の魔物が見えるよ」


俺は和弓を渡して そして鋼の剣を地面に突き刺した


「大地の魔那よ 力を」


大きな光で体を包み 投石紐を使って攻撃だ

クレスとイネスにはバレてもいいけど

どこまで バレないか 試してみたいからね

ちゃちゃの矢 俺の石で大猿は次々に倒れていく

17匹倒した時 残りの大猿達が一斉にこちらに向かってきた


「土壁」


幻影で壁を作り 俺は朱殷の杖を取り出した


「ちゃちゃ ここは任せた」


俺は杖を持って突撃だ


「土人形召喚」


俺は杖で次々に大猿を殴り倒す


後ろからは 次々に飛苦無が飛んできて大猿の額に刺さっていく


ちゃちゃの方を見ると剣を左手に持ち 右手で投げていた


向かってきた大猿は31匹 

俺とちゃちゃにかかれば 一瞬だね


「えっ えっ 変よ 力が」


「わたしも あっ イネス 私達のレベルが」


「えっ あっ レベル14って こんなに一気に上がるなんて」


「あれっ ばにらちゃんとちょこちゃんのレベルは4よ」


「ほんとね 何で」


クレスとイネスが俺の方を見てきた


「う~ん ほら ばにらとちょこは離れていたからさ」


「嘘よ 私 ちょこちゃんと手を繋いでいたもん」


「へぇ~ 不思議だね イネス これは2人だけの秘密だよ」


「もう また それ だから クレスもいるでしょ」


「ふっふっ 秘密なんですね」


「そうだよ クレスと俺だけの秘密だよ」


「だから 私もいるって」


「ふっふっ」


ちゃちゃに残ってもらい 俺が回収して回る

レベルが上がったので4人には木の盾を渡してみた

鉄の盾でもいいけど 重いからね

雰囲気を味わってもらうだけなら 木の盾で十分だろう




「今度は大狼だね 数が多いから注意してね」


冒険者が北の獣族狩りに行っているので 魔物が増えているのか……まあ 雑魚だから問題ないか


俺が投石紐で石を ちゃちゃが和弓で矢を次々に放っていく

2人なので こちらにたどり着くまでにかなりたおせるな ばにらとちょこも弓を覚えたら 更にか

稽古を本格的に始めた方がいいかもね


「じゃあ ちゃちゃ ここは任せた」


「土壁」


そして


「土人形召喚」


暴れるぞ~


次々に殴りつけていく


もちろん ちゃちゃは飛苦無だ


んっ あれは 回り込んでいるのか


それなら


俺は皆の所まで下がり


「ちゃちゃ 前に出て 出撃だよ 皆は俺の近くにね」


「連石弾」


「もう 手で投げてるじゃない」


「ふっふっ 秘密なんですよね 2人の」


「はぁ~ もう」


「おおっと 忘れてたね 魔那よ 力を」


「遅いわよ まったく いったい何者なのよ」


「英雄でしょ ふっふっ 2人の秘密でしょうけどね」


「えっ えっ そ そうね 英雄 秘密なのね」


「あ~ バレた」


「2人の秘密でしょ」


「それそれ」


おおっと 巨大盾 こっちにもっと


近づいてきた大狼の攻撃を巨大盾を次々に出して防ぐ


俺は杖で大狼を吹き飛ばしていく


「その杖もおかしいわよ」


「そうねぇ まるで こん棒みたい」


バレバレだね まあ いいけど


「終わったみたいだね それにしても多かったよね ちゃちゃ 守りをお願い」


俺は回収にまわる


「私達がレベル19で ばにらちゃん達がレベル6かぁ

なるほどね じゃあ 2人のレベルはおよそ」


「何が ねぇ クレス」


「ふっふっ 秘密だって」


「もう あんたまで~」



俺達は次々に倒して 進んでいく


日が暮れてきたので 今日はここまでにするか


鈴付きの紐を張り巡らせて食事をした


クレスとイネスには鉄で出来た犬小屋みたいなテントで寝てもらい ばにらは俺が ちょこはちゃちゃが抱いて木にもたれかかって寝ることにした


今日は ばにらと一緒だね


2人で皆から離れて……


夜の森は静かだったので ばにらの声が響いた


もっと 離れた方がよかったかな


……

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