第68話 再会


 次に現れたのは、高校へ入学してから経験した、最初のホームルームだった。


 船頭せんどう先生は教卓にどかりと腕を付けて自己紹介をすると、席替えをしようと提案した。


 生徒たちに自家製のクジを引かせ、席替えをする。


 そして、船頭先生は黒板にクラスの人数と同じ三十二個のマス目を書き、生徒たちには新しい席順で自己紹介をさせていった。


 各々の生徒が自己紹介を終えるごとに、船頭先生はそのマス目に生徒の名前を記入していく。


 しずくは黒板に書かれた〝東條とうじょうナル〟という名前を注視ちゅうししている。


 中空にただよっている俺は、そんな真剣な雫の表情を見ている。

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