第81話 次なる一手

 サリー:惑星シカイシに住む巨獣デンチャーヒポポに歯の持ち主を鑑定させたイザベラさん。果たして彼女が打つ次の一手とは?


 魔界時間19:00 惑星ヤクトウ温泉旅館


 打たせ湯を浴びるイザベラ


 イザベラ:う〜ん!きっくぅ♡


 信玄:この打たせ湯とやら、なかなかに面白いのぉ・・・それよりお主、そろそろ国土争奪戦争とやらの策を練らなくて良いのか?


 元就:イザベラ殿の中ではもう既に勝利の絵図は出来ている。がある故、我等を集めた。そうでしょう?


 イザベラ:さっすが元就さん、分かってるわねぇ♪


 信玄:その重要な事とは何だ?


 イザベラ:先ずは惑星シカイシで例の歯の鑑定の結果が出たわ。


 元就:やはりあの時イザベラ殿が申していたのでしたか。


 イザベラ:ええ、それともう1つ。ムネミツ皇国にビンテージ王国の使者が来たわ。


 信玄:ビンテージ王国といえば謙信が居ると噂されておるあの国か!


 イザベラ:莉音の話では噂通り上杉謙信は客人として滞在してるそうよ。


 元就:イザベラ殿のことだ、当然手は回しているのでしょう?


 イザベラ:ええ、我が国でしか手に入らない幻の銘酒の原料である水晶葡萄すいしょうぶどうの利権の半分を譲渡する代わりに謙信さんを我が国の偉人として貰い受けるという交渉を持ちかけて成功したわ♪


 元就:この前手に入れた全魔界果実大全なる書物によれば、水晶葡萄なる果物は水晶の鉱脈の側でしか育たないという摩訶不思議な果物。水晶の鉱脈の純度が高ければ高いほど味に深みが増して酒にすると極上のものとなるとある。魔界宇宙最高純度の水晶が採れるヘルベルト帝国にて栽培されてるものならば・・・


 信玄:魔界宇宙随一の酒造超大国としてはその利権の半分でも喉から手がでる程欲しがる。成る程、それを餌にして見事釣り上げたか♪


 イザベラ:聞けば次の敵の一角であるドラッド製薬グループのに関わる証拠を謙信さんは持ってるらしいの。


 信玄:彼奴あやつめ、そんな物何処で手に入れおったのだ?


 イザベラ:天界に迷い込んだ時にから預かったそうよ。あとは当人に会って詳しく聞かないと分からないけど。


 元就:それで、イザベラ殿の打つ次なる一手とは?謙信公の事ではありますまい。


 イザベラ:元就さんはお見通しみたいね♪私が得た情報によれば、その敵の法の裁きという名の刃を喉元に突き付けられるが予定通り銃で撃たれ、崖下に落下して帝王都サタンヘイルダム医療特区にある瑠空総合病院るあそうごうびょういんへの空間転移に成功した様よ。


 元就:成る程、読めたぞ。イザベラ殿が打つべき次なる一手とはですな?


 イザベラ:そう、その生き証人にはが施されているの。勿論その細工を仕掛けたのはこの私だけどね♪・・・アサギ、そこに居るんでしょ?


 湯煙から姿を現すアサギ


 アサギ:はい。


 イザベラ:貴女には使を頼みたいの。国土争奪戦争までにはやれるわよね?


 アサギ:勿論です♪


 指輪をアサギに渡すイザベラ


 イザベラ:じゃあ、これをに渡して。指輪をはめたら伝言をお願い、その伝言は・・・


 アサギに耳打ちするイザベラ


 アサギ:はい、お任せください♪


 イザベラ:貴女の事だからその後に分かるわよね?


 アサギ:はい、心得ております♪


 イザベラ:宜しい♪


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る