劉穆之7 推挙と速記レース
人材をガンガン推挙しまくっていた。
常々劉穆之は言っている。
「私の推挙は、さすがに
及ばないだろうけれども、
良からぬ者を挙げていない
自信はあるよ」
ところで劉穆之がおおきな信任を
寄せていた人物が一人いた。
鮮卑騎兵を率いて大活躍、
蜀攻めでは「あの若造に何ができる」
と言った前評判を跳ね返し、
みごとに
その上、文人としてのスキルも
かなりのもの。
ふたりはちょくちょく手紙での
やり取りをしていたのだが、
ある時何故か、
その応酬を披露しろ、という事になった。
そうして始まる、書き物バトル!
……なんだそれ。
朝早くから昼過ぎまで展開した
そのバトルにより、
劉穆之は百箱に及ぶ手紙を書いた。
対する朱齢石は八十箱。
しかも朱齢石は書き損じを含めての
八十箱であったのに対し、
劉穆之に書き損じは一切なかったという。
凡所薦達,不進不止,常云:「我雖不及荀令君之舉善,然不舉不善。」穆之與朱齡石並便尺牘,嘗於高祖坐與齡石答書。自旦至日中,穆之得百函,齡石得八十函,而穆之應對無廢也。
凡そ薦達せる所、進まずば止まず、常に云えらく:「我れ荀令君の舉せるの善きに及ばざると雖も、然し善からざるを舉げず」と。穆之と朱齡石は並べて便ち尺牘し、嘗て高祖が坐にて齡石與と與に答書す。旦より日中に至り、穆之は百函を得、齡石は八十函を得、穆之が應對に廢さる無きなり。
(宋書42-7_賞誉)
荀彧
曹操にガンガン人材を推挙しまくっていた。不進不止という表現からして
朱齢石
この話今までスルーしてきたんだけど、改めて読み返してみると朱齢石の文人としてのスキルが強調されてるんですね。こうやって考えると、
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