劉裕75 魏:劉毅を襲う 

劉裕りゅうゆうのクソは朝廷内で専横を深める中で、

やがて邪な野望を抱くようになった。


となると、邪魔になるのが劉毅りゅうきである。


本人の際立った軍才に加え、荊州けいしゅう

つまり建康けんこうにとっては上流に

拠点を置いている。


奴にこのままあられてはまずい。

そこで劉裕、自ら征討に出ることを決意。

先だって王鎮悪おうちんあく江陵こうりょうを攻めさせる。


王鎮悪、豫章口よしょうこうに到着したところで

劉毅軍の軍船を焼き払った。


劉毅軍は抵抗しようとしたが、

みな撃退されてしまった。

ついに王鎮悪は江陵外城にまで侵入。

この時劉毅は病を得ていたのだが、

内城で必死に抵抗した。


しかし、王鎮悪は止まらない。

門と言う門を焼き払い、

劉毅軍を至る所で潰走させる。


劉毅は北門から逃れたが、

道中で首を吊り、自殺。

その死骸は、公衆の面前で斬られた。


また併せて、

劉毅の親族も処刑された。


その後劉裕が江陵に到着すると、

劉毅の腹心であった

郗僧施ちそうし謝邵しゃしょうらが斬り殺された。




裕既權重,便懷異志,以荊州刺史劉毅頗有勇略,又據上流之所,心畏惡之,遂自討毅,遣參軍王鎮惡等襲江陵。鎮惡至豫章口,焚毅舟艦。毅兵逆戰不能抗,鎮惡馳入外城。于時毅病,乃阻內城。鎮惡焚諸門攻之,其徒乃潰。毅自北門出走,縊于道側,斬屍於市,誅其子姪。裕至江陵,誅南蠻校尉郗僧施、衞軍諮議謝邵等。


裕の既にして權重かりしに、便ち異志を懷き、荊州刺史の劉毅の頗る勇略を有し、又た上流の所に據せるを以て、心にては畏れ之を惡み、遂には自ら毅を討たんと、參軍の王鎮惡らを遣りて江陵を襲わしむ。鎮惡は豫章口に至り、毅が舟艦を焚く。毅の兵は逆戰せど抗せる能わず、鎮惡は外城に馳せ入る。時にして毅は病み、乃ち內城にて阻す。鎮惡は諸門を焚きて之を攻め、其の徒は乃ち潰す。毅は北門より出でて走り、道側にて縊りたれば、屍は市にて斬られ、其の子姪も誅さる。裕は江陵に至り、南蠻校尉の郗僧施、衞軍諮議の謝邵らを誅す。

(魏書97-3_肆虐)




頗る勇略を有してる劉毅さんだったけど病を得ていたので敗北してしまうのは仕方がないんだよ的なニュアンスで良い。ぶっちゃけ晋書宋書読んでもこの辺りの劉裕の動きって擁護不能なレベルなんだけど、魏書になるとさらに悪し様で楽しい。なりふり構わずトりにいっとかないとヤバい存在だった、という事が伺えて、うーん劉毅についてはもっと踏み込んで調べていきたいよなあと思うのでした。


謝邵

誰アンタ。ちょう知りたい。

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