劉裕58 洛陽奪還    

後秦こうしん討伐には、

二隊の先遣隊が遣わされている。



一隊は檀道済だんどうさい王鎮悪おうちんあく

徒歩にて許都きょと洛陽らくようを攻めた。


道中の後秦軍は、

檀道済らが攻めてきたと聞くと、

たちまちのうちに降伏。


倉垣そうがいを守っていた韋華いかと言う将軍も、

兵たちを連れて帰順の意を示した。



一隊は王懿おうい

水軍を率い、海伝いで黄河こうがに入る。

その途上、東郡とうぐん涼城りょうじょう北魏ほくぎ軍と遭遇。

これを撃破し、滑台かつだいの地を占拠した。



やがて晋軍は洛陽を攻撃。

後秦軍は防衛のため、

洛陽城の北西部にある金墉きんよう城に詰めた。

そこで晋軍も金墉城を集中攻撃。


やがて洛陽守将の姚洸ようこうが降伏。

出頭してきた姚洸は、

建康けんこうに身柄を移された。


洛陽を獲得した晋軍は

戦乱によって荒れ果てていた

晋の歴代皇帝の陵墓を修復し、

また陵墓守備隊を配備した。



先是遣冠軍將軍檀道濟、龍驤將軍王鎮惡步向許、洛,羌緣道屯守,皆望風降服。偽兗州刺史韋華先據倉垣,亦率眾歸順。公又遣北兗州刺史王仲德先以水軍入河。仲德破索虜於東郡涼城,進平滑臺。眾軍至洛陽,圍金墉。泓弟偽平南將軍洸請降,送于京師。修復晉五陵,置守衞。


是の先にて、冠軍將軍の檀道濟、龍驤將軍の王鎮惡を遣わせ步にて許、洛に向かわしむらば、羌の緣道にて屯守せるは、皆な風に望みて降服す。偽兗州刺史の韋華の先に倉垣に據せるも、亦た眾を率い歸順す。公は又た北兗州刺史の王仲德を先に遣わせ、水軍を以て河に入らしむ。仲德は索虜を東郡の涼城にて破り、進みて滑臺を平らぐ。眾軍は洛陽に至り、金墉を圍む。泓の弟の偽平南將軍の洸は降じたるを請いたらば、京師に送ず。晉が五陵を修復し、守衞を置く。


(宋書2-13_暁壮)

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