第11話 パシリは御免だ!

「『女子と小人とは養い難し』って諺があったよね。小人って、確か子供じゃなかったはず。徳の無い人間は近づければ図々しいし、遠ざければ恨むから扱い難いって……まさに、ハッサン兄上の為の言葉だよ」

 離宮のサロンの立派な絨毯の上に寝転がって、前世の記憶を思い出しながらショウは溜め息をつく。カリンが盛大な成人式をして離宮を出て行ってから、天下を取ったようなハッサンの振る舞いに、ショウは悩まされている。

 カリンの従姉妹を許嫁に持つナッシュに嫌味を言ったり、祖父のライバルのラシンドに母親が嫁いでるショウを使い走りさせたりと、やりたい放題だ。

 王子達は、一緒に食事を取るのだが、ハッサンが上座に付くのは年上だから当たり前だ。しかし、年上のナッシュより、年下のラジックを自分の近くの上座に座らせたりして、揉め事が絶えないのだ。

「お前がアリ様の申し出を断るからだぞ。船を一隻提供しようなんて、そうそう言ってくれる者はいない。今からでも頭を下げたら、小さな船ぐらいくれるかも」

 ラジックはハッサンの祖父の大商人アリから船を一隻貰う約束をしているので、ショウにも同じ陣営に入って貰いたくて説得する。

 「え~、ハッサン兄上の祖父から小船でも貰ったら、一生パシリ人生じゃないですか。ラジック兄上も、船を貰うの考え直した方が良いですよ」

 ショウの言葉にグラッとしたラジックだったが、今更船なんかいらないなんて言ったら、どんな目にあわされるかと身震いする。

「ショウって、ぼんやりしているようで、案外考えているんだな……」

「それは、僕には後ろ盾が無い分、しがらみも無いからですよ。ナッシュ兄上も、ラジック兄上も、別にカリン兄上やハッサン兄上を心から信望しているわけじゃないでしょ。でも、母上の実家絡みの経緯で、断れなくなっているんですよね」

 ナッシュとラジックは、言わずもがなだと頷く。

「僕の祖父の島に行って来ましたが、魚を取って、フルーツや芋を食べる生活で、ザハーン軍務大臣も大商人アリも手を出せない、というか出す気にならないでしょうね。僕も許されるなら、マリオ島で魚をとってフルーツでも食べてノンビリ暮らしたいですよ。何故、母上は島を離れたのかなぁ。エメラスドグリーンの澄んだ海に白い砂浜、まるで天国みたいな綺麗な島なのに……」

 ラジックは相変わらず、鋭いのか鈍いのか末っ子はよくわからないと思う。キチンと祖父の生活がアリやザハーン軍務大臣に脅かされたりしないか調査して行ったのかとも思うが、単に離島へ遊びに行ったようにも感じて、この変な感じは覇気は無いが父上に似ていると気づいて愕然とする。

「案外、ダークホースかもなぁ。そう言えば、父上も末っ子だったよなぁ」

 ぶつぶつ言っている兄を置いて、ショウは勉強や武術が終わったなら長居は無用とばかりに、サンズと海へと向かう。


「ラジック、ショウは何処だ?」

 ハッサンはショウが竜に乗れるのをいいことに、あれこれと用事を言いつけるのだった。

「ああ、竜で何処かへ飛んで行きましたよ」

「役に立たない奴だなぁ。ケーレブ島のチーズを買って来さそうと思ったのに……あれは新鮮な方が、美味しいんだ」

「ケーレブ島のチーズかぁ、確かにフレッシュチーズは美味しいなぁ。フルーツとの相性も良いし……痛い!」

「馬鹿が! 食べたくなったじゃないか」

 ラジックは軽く小突かれた頭を撫でながら、食べたいから買いに行かそうとしたのでは無いかと不思議に思う。

「お前は考えている事を顔に出し過ぎだ。ミヤはケーレブ島のチーズが大好物なんだ。父上もちょくちょくお土産に買って来ては、ご機嫌を取っておられる」

「ハッサン兄上は気が利きますね」

 ラジックはハッサンを一応褒めたが、ミヤはショウが使い走りさせられたのを見抜くだろうと思った。

 ハッサンも付き合ってみると良い点もあるのだが、目先の事ばかり考えるのを止めないと、父上が後継者に指名する事は無いとラジックは残念に思う。負け馬に賭けた、祖父の見る目の無さに溜め息をつくしかない。


 その頃、ショウは海でサンズと海水浴を楽しんでいた。王宮も海に面しているのだが、そんな所でパシャパシャしていたら、ハッサン兄上にこき使われると、少し離れた海までひとっ飛びしてきたのだ。

『気持ち良いねぇ』

『竜が泳がのがこんなに好きだとは知らなかったよ。でも、飛ぶよりは遅いよね~』

 ショウは船が無くても、なんとか金儲け出来ないかなぁと、プカプカ海に浮かんで考える。 

『新鮮な物……魚しか思い浮かばないなぁ。う~ん、ファミニーナ島よりも南に行ったら寒くなるよねぇ……氷が有るかなぁ? かき氷なんか、暑いレイテで売れば儲かりそうだけどなぁ』

「いちごミルク、食べたいなぁ!」

 頭がいちごミルクでいっぱいになったショウは、サンズを急かす。

『離宮に帰って、地図を見たいんだ。昼寝は離宮でしてよ』

『海水浴はお昼寝とセットだよ。この暖かい砂で寝るのが良いのに』

『離宮にも砂浜はあるよ。ねぇ、サンズは離宮の砂浜で寝てていいから』

 ぶつぶつ言うサンズを宥めて、ショウは離宮に急いで帰る。

「う~ん、かなり距離が有るよね……氷は解けちゃうかなぁ。それ以前に切り出すのが、僕独りじゃ無理だよね……誰か氷をサンズに乗せてくれる人を連れて行かなきゃ駄目だな」

 人を雇うにもお金がいるが、王子のショウはお金を持ったことが無い。

「僕って王子様なんだなぁ。一度も、買い食いすらしたことないや」

 離宮にいる限り侍従達が用を足してくれるし、母上に会うためにラシンドの屋敷に行く時も侍従がお供に付いて来る。唯一、独りでマリオ島に行った時は、パンと果物を袋に入れて行ったし、帰りは祖父が竹の水筒やら干し魚をくれたのでお金は必要では無かった。

「これって拙くない? 十五歳になったら独立するのに、僕って物の値段も知らないじゃん」

 氷屋をするにも資金も要るし、ショウは困ってしまった。

「おお、こんな所にいたのか? お前にお使いを頼もうと思っていたんだ」

 図書室でぼんやり考えていたら、ハッサンに捕まったと、ショウはげんなりしたが、良い金儲けのヒントをハッサンから貰う。

「ケーレブ島のフレッシュチーズかぁ。僕も好きなのに、気づかなかったなぁ。早船で年に数回は王宮にも届けられるけど、竜なら毎日でも取りに行けるよ! 問題は元手が無い事なんだよねぇ」

 ハッサンのお使いをしながら、こういうお小遣いをくれる親戚がいないのを少し寂しく思う。母上やラシンドには絶対に頼りたくないと、ショウなりの意地を張る。

「離宮の調度品を売り飛ばすのはバツだよなぁ。バレたらミヤに怒られる、いや悲しませるもの」

 父上に怒られるのは平気だが、愛情を注いで育ててくれたミヤを悲しませるのは出来ないと、無くなってもわからないだろうとは思うけど、調度品を売り飛ばすのは諦める。

 その夜は、離宮にもケーレブ島のフレッシュチーズがフルーツと共に出された。

「これは私のおごりだ」

 これを言わなければハッサンの株も上がるのにと、ショウは呆れる。

 フレッシュチーズとマンゴーを一緒に食べると、何とも言えない美味しさで、ショウは嫌な事も忘れて食べる。

「美味しいよねぇ! ハッサン兄上、御馳走様でした」

 屈託の無いショウとは違い、ナッシュとラジックは美味しいチーズも楽しめない。ハッサンは、末っ子のショウがもっと自分に懐けば可愛いのにと残念に思う。

「尻尾を振らない犬を、可愛がる趣味はない」

 ショウがサリームや、武術指導を嫌がりながらもカリンに懐いているのに、何故か自分には距離を置こうとするのかハッサンは理解できず悔しく思った。


「サリーム兄上に、お小遣いを貰おうかなぁ」

 ショウの甘えた考えは、見事に失敗する。

「せっかく訪ねて来て頂きましたが、サリーム様は交易に出かけられました」

 屋敷の執事に数週間は帰って来ないと言われて、ガッカリしてショウは離宮に帰りかけた。

「離宮に帰っても、ハッサン兄上のパシリだ。それなら、街の見学でもして帰ろうか? 物価も知らないのは拙いよなぁ」

 侍従達を先に帰そうとしたが、誘拐でもされたら困りますと側を離れようとしない。

「サンズと出かけたら良かったなぁ」

 サリームの屋敷を訪問するので、侍従達を連れて来たのが失敗だったと舌打ちしたが、まぁ仕方無いかとバザール見学に向かう。

「凄い人混みですので、はぐれないようにして下さい」

 侍従達は王子が来られる場所では無いと止めたが、ショウは馬から飛び降り、縁日みたいだとバザールに向かう。侍従達は第六王子とはいえ尊敬するアスラン王の王子なので、何かあってはいけないと警備の目を光らせる。

「へぇ~、色んな物を売っているんだなぁ」

 ショウは初めてのバザールにウキウキした。色とりどりの布を売っている店の隣で食器を売っていたり、食べ物の匂いや、香辛料の香り、ショウは夢中になってキョロキョロしながら歩く。

 ショウ自身は王宮育ちで意識していなかったが、子供とはいえ王子なので上等な布地の服を着ていたし、腰には見事な半月刀の短剣をさしている。その上、護衛を兼ねた侍従達を引き連れているのだから、バザール中の注目を集めていた。

「美味しそうだなぁ~」

 羊の肉を回しながら焼いて、削ぎ落としたのを薄いパンに挟んで売っている屋台の前でショウは立ち止まる。

「お坊ちゃん、美味しいですよ」

 屋台の小父さんに声を掛けられて、ショウは値段を尋ねる。

「十チームですよ」

「え~と、十チームといえば……一マークが百チームだから……」

 金の価値が全くわかってない様子に、店主は商売の邪魔だと追っ払っおうとする。

「無礼者め!」

 侍従が怒るのをショウは止めて、お金を持って無いかと尋ねる。

「駄目です、買い食いなどなさっては!」

 買い食いどころか、かき氷屋をしようと思っているショウだったが、この石頭では金を貸してくれそうに無いなと屋台の前を歩き去る。

「ねぇ、普通の市場で働く男の人は、一日幾らぐらいお金を儲けるの?」

 王宮の侍従になるのは、身元調査を合格できる家の出の者ばかりなので、下々の事情には詳しく無かった。

「さぁ、繁盛している店と、そうで無い店とでは格差があると思いますので、一概には答えられません」

 ショウは侍従達は格好を付けているが、知らないのだと察した。

 かき氷は庶民の楽しみだから、高くは売れない。でも、氷はわざわざ運ばなきゃいけないから、薄利多売にはならない。他の物にすべきなのかもと、ショウは悩む。

「そうだ! ラシンド様かハーミヤ様なら、庶民の一日の稼ぎも知っているだろう。マルシェや産まれた妹のマリリンにも会って無かったし、行ってみよう!」

 侍従達は大商人のラシンドの屋敷に向かうと聞いて、ホッと胸をなで下ろす。可愛い顔のショウ王子を人攫いにでも目を付けられたら大変だと冷や冷やしていたし、変な物を食べてお腹をこわされても困ると思っていたのだ。


「母上、この前マリオ島に行ってお祖父様に会って来ましたよ」

 実家の離島まで竜で行ったという話を聞いたルビィは、父親が元気に暮らしていたか尋ねる。

「ええ、凄くお元気そうでしたよ。突然、訪ねたのに喜んで下さいましたし、お土産に魚の干物を持たせて下さいました。しまった、母上にもお持ちすれば良かったなぁ」

 ルビィは魚の干物は飽きるほど食べて育ったので、結構ですと笑う。

「そうだ、母上に尋ねれば良かったんだ。恥ずかしながら、僕はお金の価値がわからないのです。普通の男の人が働いて幾らぐらい儲けるのかご存知ですか?」

 庶民の出の母上なら知っているとショウは考えたが、離島育ちなのを忘れていた。

「私もお金を持った事が無いから、わかりませんわ。マリオ島では物々交換ですもの。その後は王宮とラシンド様の屋敷で暮らしていますから、お金を手にした事はありません」

「物々交換かぁ~。本当に天国みたいな島ですね。何故、母上は父上と王宮に来られたのですか?」

 前々から離島の島主の娘が何故後宮に入ることになったのかショウは不思議だったので、良い機会だと尋ねる。

「王宮育ちのショウには、マリオ島は天国みたいな島に見えたのですね。私は小さな島で産まれ育ち、外の世界に憧れていたのです。男の子だったら船乗りにもなれますが、女の子の私には近所に嫁ぐしか道が無かったから」

 ショウは、もし自分がマリオ島に生まれたらどう感じるだろうかと考えながら、母上の話を聞いていた。

「そんな時に、アスラン様がマリオ島の沖で難破した船の様子を見に来られたのです。父は私が島の男に嫁ぐのを嫌がっているのに気づいていたのか、救助のお礼をしようとされたアスラン様に、私を連れて行ってくれと頼んだの」

 ショウはお祖父様は大胆だなぁと呆れたが、母上もよく後宮に入る気になったなぁと思った。

「直ぐに後宮を出て行くつもりでしたから、気軽に付いて行ったのです。女の子は一度目の結婚は親が決めますけど、二度目からは自分で選べるでしょ。貴方をミヤ様に預けて、ラシンド様に嫁ぐのは心残りでしたが、王子を連れて出るわけにはいかなかったの。何かを得ようとすれば、何かを手放さなければいけないのだけど、マルシェやマリリンを育てているうちに、ショウには悪い事をしたなと思ってきたのよ」

 ショウは確かに母上が居ないのが寂しいと感じたこともあったが、常にミヤや女官達に可愛がって貰っていたと首を横に振った。

「母上が私を産んだのは、十六歳でしょ。父上は帰って来ないし、ラシンド様に嫁ぐのは当然ですよ。それに私はミヤや女官達に、存分に可愛がられて育てて貰いましたからご安心下さい」

 八歳の息子に慰められて、ルビィはミヤ様がしっかりと育ててくれたのだと感謝する。この日はショウにとっては不運で、ラシンドは留守にしていたし、ハーミヤも忙しそうにしていたので時間を取って貰うのを遠慮した。結局、その日はお金の価値の話はせずに、産まれた妹の顔を見て、弟のマルシェと遊んで帰った。


 夕方、ショウとすれ違いに帰宅したラシンドは、ルビィから訪問を聞いて残念がった。

「ショウ様と話をしたかったな。くだらない会合など、行かなければ良かった。ルビィ、これからはショウ様がいらしたら、知らせを送っておくれ。ハーミヤも帳簿付けなど、言えば後にしただろうから知らせて下さい」

 ルビィは、子供とはいえ王子だから気を使うのかと心配した。

「ラシンド様、ショウが来るのが負担なら……」

「馬鹿なことを言うのではありません。私やハーミヤが、ショウ様と話したいのです。あの方は、人を惹きつける魅力を持っている。その点はアスラン王に似ておられるのだが……」

 ルビィはラシンドが言葉を濁したのが気になった。

「何か、あの子の身に悪い事でも……」

 ラシンドは、容姿の綺麗さと、風の魔力持ちの王子の母親という条件が気に入ってルビィを娶ったが、心の優しい女性なので第二夫人として可愛がっている。

「お前が、心配するような事は無いさ。末っ子のショウ様が、一番能力が優れているというだけだ。後は、アスラン王の考え次第だから、私達が口に出すべき事では無いと思ったのだ。あのショウ様なら兄王子のどなたが後継者になられても、可愛がられるだろう」

 心配そうなルビィを抱き締めて、ラシンドは安心させる為に嘘をついた。サリームとカリンが後継者ならどうにかなるだろうが、万が一ハッサンだとショウの能力が優れているのが鼻に付くだろうと考えたのだ。

「あのアスラン王が、ハッサン王子を後継者に選ぶわけが無いとは思うが……」

 今日の会合でも、ラシンドはハッサンよりはカリンの方がマシだと発言したが、ザハーン軍務大臣の横暴な振る舞いに腹を立てた商人達は拒否反応を示した。サリームを推す声が会合の間一度も上がらなかったのに、やはりアリの根回しが利いているのだと溜め息をつくラシンドだった。

 いっそ自分がサリームの後見になろうかとも考えたが、優等生で温厚なのだけど、イマイチ押しが弱いのが目について踏み出せない。

「だから保険として、娘をカリン王子に嫁がせたのだ。能力だけでいうならショウ王子が一番高いのに、何故こうも野心が無いのか……」

 ラシンドは隣でスヤスヤ寝ているルビィを見て、この美貌で風の魔力持ちの王子を産んだのに、後宮に未練を残さず、自分に嫁いだ野心の無さが遺伝したのだと溜め息をつく。


 しかし、ラシンドは未だ知らなかったが、ショウはハッサンの余りなやり方に腹を立てて、一念発起するのだった。

 離宮に帰ったショウに気付かず、ハッサンはサリームの商売の下手さをあげつらっていた。聞いていたナッシュとラジックも良い気持ちはしなかったが、怒りに青ざめたショウが顔を見せるや否や、アリの屋敷から酒を貰って来いと命令した。

「パシリなんか御免だ!」

 ショウが怒鳴るなど見た事の無かった兄達は驚いて、ハッサンがサリームの悪口を言っていたのを聞いたのだと察した。

「なんだ、あの態度は! 離島育ちの女が産んだのだから出来が悪いのは当然だが、年長者への礼儀も知らないのか」

 ハッサンも内心ではサリームの悪口を聞かれたのは拙いと思ったので、余計に強気に出た。ハッサンは、ショウのなけなしの覇気を揺り起こしてしまったのに気づかなかった。

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