第2話:メインプレイ:エンディング2

GM:では続いて、警察バディのエンディングですね。シーンインをお願いします。


警察バディ:シーンイン!


GM:さて、捕縛した涼真と“インテリジェンス”の取り調べが始まってしばらく。

 二人は互いに罪を押し被せようと必死の様子で、嘘か本当かもわからないような供述を繰り返していますね。

 ですが、そんな二人の供述にも、いくつか共通する情報が含まれています。




◆情報「涼真と“インテリジェンス”の取り調べ」

・自分たちのRメモリは、“ユートピア”と名乗る謎の怪人から渡された。

・“ユートピア”について、詳しいことは何も知らない。




ロジカ:うわ、ユートピア……。

守矢:カズくん! カズくんじゃないか!


 ユートピア。仮面ライダーWに登場する怪人の名である。守矢が言っているカズくんとは、その変身者のことだ。


目暮警部(GM):「ふむ。興味深い情報が出てきたな。Rメモリをばらまく怪人“ユートピア”か。

 二人とも、その名を覚えておいてくれたまえ」

真白:「了解です……一体、誰にとっての理想郷なんでしょうね」

守矢:「少なくとも、放置すればF都がディストピアになってしまうのは間違いない。

 目的、能力、正体……謎は深まるばかりだ」

真白:(もし、この街がそんなことになったら、幸也は――)

「何にせよ、事件を追うしか道はありませんね」

守矢:「市民を守るのが我々の仕事だ。なんとしても解決しようじゃないか」

真白:「……はい。それが私の願いでもありますから」

目暮警部(GM):「ともあれ、今回もご苦労さまだった。たまには早く帰って、ゆっくり食事でもするといい」

守矢:「ありがとうございます警部。そちらも風邪など引かぬよう。

 ……真白くん。君もF都の住人であることには変わりない。もちろん君だって守るべき対象だヨ」

真白:「はい……」

(……私は、F都の住人である前に警察で、それより前に――彼らと同じ、裏切り者ダブルクロスだから。

 だから守矢さんに守られるほど、大切な存在じゃないんですよ)

「……だから守矢さんを、幸也を。守ります」 ぼそり

「さ、仕事も終わったことですし、今日は何を食べましょうか、守矢さん!」

守矢:「そうだね……公園の桜が見頃だと聞いている。軽くつまめるものでも持って観に行ってみるかネ?」

真白:「いいですね、一杯飲みましょうか。ジュースですが、お供します」

守矢:「ふふふ、20歳になったらまたお付き合いを頼むヨ。それでは行こうか」


 進む道の先に、不穏な影の気配を感じながら。警察バディの二人は、F都警察署を後にするのだった――。


 真白が口にした幸也という名前。これはまだ本編に登場していない人物だ。真白にとって重要な意味を持つその人物については、後のシナリオで語ることとなるだろう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る