第1話:メインプレイ:ミドル11
GM:さて。これでクライマックス前のあれこれは片付いたわけですが。他にやりたいことがある方はいらっしゃいますか?
ロジカ:やりたいことというか、相談なんですがGM。ロジカはジャーム化のことを知っていることにしても構いませんか?
理由は師匠から教えてもらっている、などで。
GM:はい、確かに師である“彼”ならば秘匿されたジャーム化についても知っているでしょうし、構いませんよ。
真白:あ、GM~。イタリア大使館にロジカの情報確認に行きたいです~(笑)
GM:まーじで(笑)
ロジカ:こ、国際問題になるぞ!
守矢:おう、してみろよ。
GM:そうですね、調べたければシーン作ってもいいですよ。
ロジカ:これ以上は侵食率が危険だ! やめよう!
ロボ子:必死過ぎる(笑)
真白:というわけで、シーン作って情報収集します!(無慈悲)
シーンイン! (ころころ)6点上昇、101%!
真白:(ロジカさんの話は、少なくともヴィランに関するものは本当だった。だとすると、彼女の話は全てが事実だっていうのか……?
警察でも掴んでない情報を持つ、正体不明の自称イタリア人。
……調べないと。何かあって守矢さんが危険にさらされる前に、その正体を暴いてやる)
決心と共に、真白は警察の端末からイタリア大使館のデータベースへとアクセスする。途中のプロテクトを警察の識別コードで解除し、真白がたどり着いた結果は――。
GM:決意と疑念を胸に、君は電子の海へと潜る。そして……こんな情報を引き当てることに成功します。
◆情報「イタリアのヒーローデータベース」
<カヴァーネーム:ロジカ・ミリターレ>
<コードネーム:シリエジオ>
<分類:サイドキック>
<本名:水谷一華>
<主:scheletro(骸骨)>
GM:……これは、ロジカが正式にイタリアのヒーローデータベースに登録されていることを示す情報だ。
ロジカの言葉は、サイドキックという情報こそ抜けていたものの、真実だったというわけだ。
PL一同:は!?
GM:ちなみに、ロジカはこの事実を全然知りません。
PL一同:はぁ!?!?
ロジカ:なんでだー!?
守矢:これは凄いぞ! ヤバいぞ、楽しいぞ!
ロジカ:凄いぞ私! いつ登録したんだ!?
ロボ子:師匠か!? 師匠お前の仕業か!?
クラウ:腹筋が引きつる(笑)
守矢:いやこれはいいぞ! 真白めっちゃ美味しいポジション入った!
驚愕の情報に大騒ぎの外野を他所に、真白のRPは続く。
真白:数瞬、目を見開き、出てきた情報を噛み砕いて飲み込む。
「水谷、一華さん……ロジカさんは、嘘つきじゃなかった」
ロジカ:はい! ここでシーンインして ド ヤ 顔 してもいいですか!
GM:えぇ……あ、はい、どうぞ(諦めの表情)
ロジカ:シーンイン! (ころころ)8点上昇、97%!
守矢:ドヤ顔のためだけにシーンインするPC1がいると聞いて。
ロボ子:格が違ぇ(笑)
クラウ:真似できそうにない(笑)
真白:「ロジカさんには、ちゃんと謝らないとだな」
ロジカ:「――いやはや、まだ若いというのに、“灰色の射手(ライヘンバッハ)”の相棒はしっかりしている。彼の教育の賜物かな」
すまし顔でその場に現れる!
「警察の回線から調べていたのだろう? (この事件の)核心につながる情報を」
真白:「ロジカさん……ええ。流石ですね。(あなたについて調べることに)気づいていたんですか?」
クラウ:ダメだ(笑)くっそ(笑)
守矢:アン○ャッシュかよ!(笑)
GM:これは酷い(爆笑)
ロジカ:「もちろんだとも。でなければ、あんな余裕の態度は表に出せないさ」
真白:「――私も、まだまだですね」
ロジカ:「ふふっ。UGNの二人や、“灰色の射手(ライヘンバッハ)”にも教えてやるといいだろう」
真白:「いえ、その必要はないと判断します。(ロジカさんにはロジカさんの)事情がありますから」
守矢:なんだこれ! こんなセッション見たことない!(笑)
ロボ子:愉快とはこのことを言うんだぞ。
GM:はっはっは。こんなんGMも予想できませんわ。
ロジカ:「そうか。好きにするといい。まあ、これで信用はしてもらえたはずだな」
真白:「はい。今までの非礼をお詫びします。すみませんでした、ロジカさん」
ロジカ:「君は警察として職責を果たしている。謝罪の必要はない。
むしろ、仕方なかったとはいえ、こちらが(逃げるためにあれこれ言って)捜査を停滞させてしまった事実をお詫びしたい」
そう言って、真白に頭を下げよう。
真白:「頭を上げて下さい! いいんです、お互い様ですから!」
(流石に、器が大きい。どれだけの任務を、修羅場を超えてきたんだろう)
ロジカ:「ありがとう。まあ、色々思うところがあるかもしれないが――イタリア政府の密命を除いたとしても、私自身、愉快犯でこんなことをするDr.マギウスは許せない」
真白:「絶対に、奴を捕らえましょう」
ロジカ:「立場は違えど、同じ志を持つヒーロー同士。共同戦線と行こう」
がしっと、強く握手する。
真白:「――はいっ!」
守矢:何が凄いって、いっちゃんマジで何も知らないのが本当に面白い。
ロボ子:僕らは今、伝説を見ているぞ。
クラウ:頑張れGM(肩ポン)
守矢:というかこれ、次回以降の設定開示を前倒ししちゃったアレじゃないの?
GM:いえ、ぶっちゃけ即興で考えました(白目)
ロボ子:これは終盤が楽しみだ……。
クラウ:全てが白日の下に晒された時、ロジカはどうなっちゃうんだろう(笑)
GM:どうなっちゃうんだろうねぇ(他人事)
それにしても……これは真白の超絶ファインプレーである。
実はロジカが警察に連行された段階で、真白からGMに提案があった。ずばり、イタリア大使館にロジカの素性について探りを入れたいというものであった。
その動きを想定していなかったGMは、咄嗟に許可を出し、後から即興でロジカが本当にイタリアのヒーローであることを描写したわけだが……なんと、真白はそれを予見していたというのだから驚きである。
そして、ロジカの情報に行き着いた真白と、ドヤ顔のためにシーンインしてきたロジカの掛け合いもまた見事の一言に尽きる。
実はあれ、何の打ち合わせや相談もなしに、あれだけのすれ違ったやりとりをやってのけたのである。
その驚くべき手腕に、GMは裏でガッツポーズを取っていた。この人たちを誘って良かった。
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