恋と魔法

この童顔も

この低身長も

大嫌いです


役立ったこと

一つもないです


人は言います

「可愛らしくていいじゃないか」と

「女だしいいじゃないか」と


その「可愛い」が

その「女だから」が

時に嘲りと憐れみに満ちる

その言葉が

あたしの天敵なんです



でも少し

思ったことが

あります


この童顔

この低身長

持ってなければ

貴方から

からかわれること

なかったかもしれません


楽しかったやりとり

嬉しかった言葉

全部

全部

なかったかもしれません


そう考えると

ほんの少しだけ

この特徴

好きになれそうです



ああ

恋は魔法なんですね


嫌いを好きに

変えてしまう

素敵で小さな

魔法なんですね

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る