雨の日

雨を好きになりたいと思っている


たとえば

茶道ではお生憎の雨と言わない

雨だからこそ

水を差す音も綺麗に聞こえる

そうして嫌いな要素を

素敵に変えていく


たとえば

雨の日は好きな傘を使える日

そう思ったらどうだろう

なかなか使えないからこそ

雨の日が来れば喜べる


無理に嫌いを好きに変える必要はない

そう言った人もいた

けれど私は雨を好きになりたいと思った

たぶんその人の語り口が

とてもかっこよく見えたからだ


けれどまだ雨を好きにはなれない

でもやはり雨を好きになりたい

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