大切な人

あなたに詩を贈ろうか

普段は照れくさくて言えないけどね

ちょっと勇気を出そうかな


あなたはいつも面白かった

あなたはいつも元気をくれた

あなたはいつも支えてくれた

あなたはいつも優しかった


一緒に笑ったことも

あなたに怒ったことも

色々なことがあったけど

どれもいい思い出なんだよ


美化してるだろ

ただの偽善者だ


そう思う人だってきっといる

だけど私はただ伝えたい


本当に大切なことは

失ってから気づくんだって


つくづく思い知らされた

今更だとも思ったよ


言いたいことは 今しか言えない

いつ何が起こるかわからないから


そんな大切なことを私たち

起こってからじゃないとわからないの


残酷な現実も

自分の愚かさも

受け入れられなくて

受け入れたくなかった


あまたの雫を零して

現実から目をそらそうとした



けどそんなのダメなんだ


涙を流したっていいの

叫んだっていいの


でもその先は前を向く

まっすぐ歩いて行かなきゃなんだ


それが唯一できること

貴方に贈れるプレゼント



いつかは薄れていくのかもしれない

それを止めるのは難しいかもしれない


だけど絶対忘れないよ

消えたりなんかさせないわ


もうこんな思い したくないから



大粒の雫が頬を流れた

たくさんの友人と抱き合った

声が枯れるまで何度も叫んだ


おかしいくらいに悲しくて

ふとした瞬間に思い出して

受け入れられるのはまだ先かな


それでもあなたに笑顔を向けたい


「私たちは前へ踏み出すよ」


あなたは一足先に行ってしまったけど

そっちで楽しく過ごしていて


私たちも少し遅れてそっちへ行くから

それまでずっと待っていて



一生忘れない

大切な人へ

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