第1197話秋の田の 穂向き見がてり 我が背子が

八月七日の夜に、守大伴宿祢家持の館に集ひて宴せし歌

※八月七日:天平十八(746)年八月七日。(都出発:七月七日から一月目)

※守:宴会での歌は、職名を明記する。宴は公的な仕事の一環だった。


秋の田の 穂向き見がてり 我が背子が ふき手折り来る をみなえしかも

                          (巻17-3943)

※我が背子:大伴池主。


右の一首は、守大伴宿祢家持の作


秋の田の稲穂の向き(実り具合)を点検しながら、あなたがこれほどたくさん手折って来てくれたのですね、この女郎花は。


宴会の主人としての、挨拶の歌。

稲の実り具合を点検しながら、宴を飾る女郎花を手折って持参した大伴池主に感謝しながら、宴会の挨拶、開始を述べた。

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