第1081話竹敷の浦に船泊りする時に、各心緒を陳べて作りし歌十八首から(2)
家づとに 貝を拾ふと 沖辺より 寄せ来る波に 衣手濡れぬ
(巻15-3709)
※家づと:家への土産。
家で待つ人への土産にしようと、貝を拾っていたら、沖辺から寄せて来た波に、袖が濡れてしまった(洗って干してくれる妻もいないのに)
当時、濡れた衣は、妻が洗い干すものとされていた。しかし旅先であり、そんな人はいない。その悲哀を詠む。
潮干なば またも我来む いざ行かむ 沖つ潮騒 高く立ち来ぬ
(巻15-3710)
潮が引いたら、また来て貝を拾うこととしましょう。さあ、もう行きましょう。
沖の潮騒が高くなって来ました。
中には、冷静な人がいるようで、ここで無理やり貝を拾って、下手なトラブルとなり、目的の新羅行きが果たせないことを懸念したようだ。
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