第1044話わがゆゑに 思ひな痩せそ 秋風の

わがゆゑに 思ひな痩せそ 秋風の 吹かむその月 逢はむものゆゑ

                         (巻15-3586)

栲衾 新羅へいます 君が目を 今日か明日かと 斎ひて待たむ

                         (巻15-3587)

※栲衾:「新羅」にかかる枕詞。栲衾自体が楮の繊維から作った白い布団。

「新羅」と同じ音のため、枕詞になる。


私のために、思い悩んで痩せないで欲しい。秋風が吹くその月には、逢えるだろうから。


今は新羅におられる貴方に再びお逢いできる日を、今日か明日かち、神に潔斎しながら、待つことにしましょう。

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