第1039話水鳥の 立たむ装ひに 妹のらに
水鳥の 立たむ装ひに 妹のらに 物言わず来にて 思ひかねつも
(巻14-3528)
※水鳥の:出発、立つにかかる枕詞。
旅立ちの準備にまぎれて、妻とはまともに話をせずに、ここまで来てしまった。
それが、今となっては、寂しくて辛くて仕方がない。
防人に徴用された男の歌だろうか。
つまらない意地を張り、愛する妻には素っ気ない態度。
任地までの道中、あるいは任地で戦争その他で、命を落とすことさえあるのに。
・・・しかし・・・今さら、引き返すことも出来ず・・・
そんな夫を送りだした妻の気持ちも。言い尽くせない。
そして、今の世も。この悲哀は繰り返されている。
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