第1023話誰ぞこの 屋の戸押そぶる 新嘗に

誰ぞこの 屋の戸押そぶる 新嘗に 我が背を遣りて 斎ふこの戸を

                        (巻14-3460)

※新嘗に:神に新穀を捧げ感謝し、来年に豊穣を祈る儀式。


いったい、誰なのですか。

この家の戸を押して揺さぶるなど。

新嘗祭に、我が夫を送りだして、私はこの家で斎みこもっているのです。


夫が村落の新嘗祭で外出していることを知っている他の男が、夜這いをかけようとする。

しかし、妻は拒絶する歌、との説がある。


古代の風俗歌だろうか。

そのような実態が、あったのかもしれない。


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