第1015話伊香保ろの そひの榛原 我が衣に
伊香保ろの そひの榛原 我が衣に 着きよろしもよ ひたと思へば
(巻14-3435)
※そひの榛原:女性のたとえ。
※着きよろしもよ:染め具合が良い、の意味。自分と相性が良いの意味を表現している。
※ひた:一重。ひとえの東国訛り。衣の縁語。裏が無い意味を含ませる。
伊香保の山沿いの榛原の木は、私の衣にちょうど良く染まってくれる。
着物は一重で裏も無いので。
相思相愛なのか、あるいは、女を信じ切った、男の無邪気な「おのろけ」かもしれない。
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