第737話長き夜を 君に恋ひつつ 生けらずは
長き夜を 君に恋ひつつ 生けらずは 咲きて散りにし 花にあらましを
(巻10-2282)
長い夜を、あの人を恋慕いながら、ただ生きているだけならば、咲いては散ってしまった花になりたかったと思うのです。
どんな事情があるかはわからないけれど、恋人の夜離れが、相当の長い期間続いたのだと思う。
作者は、こんな寂しい長い夜が続くなら、ただ生きているだけで、何の喜びもない。
それなら、愛でられた後は、散ってしまう花のほうが、まだましだと嘆く。
これも、せつない思いを詠んだ万葉の名歌と思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます