第342話河を詠みき(4)

泊瀬川 白木綿花に 落ちたぎつ 瀬をさやけみと 見に来し我を

                       (巻7-1107)

泊瀬川 流るる水脈の 瀬を早み ゐで越す波の 音の清けく

                       (巻7-1108)


泊瀬川は、その川の水が白い木綿の花のように、川の瀬に流れ落ちては砕けるというので、その清々しさを感じたいと思いまして、私は見に来たのです。


。泊瀬川は、流れて行く川の瀬が速いので、堰を越えて行く波の音も、実に清々と聞こえて来るのです。


一首目が目で感じた泊瀬川、二首目が音で感じた泊瀬川になる。

いずれにしても、川の水が勢いよく爽やかに流れている姿。

そして、それを素直に喜んでいる。

都会に生きていると、なかなか、そんな川を見ることはできないので、うらやましく感じてしまう。





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