第三十二話 帝国歴二五九年決算
帝国歴二六〇年 柘榴石月(一月)。
ハッピニューイヤー!! 新年明けましただ。この野郎!
うぅ、寒い。寒い。嫁と嫁の愛人たちの身体で温まろう。
右にリシェール、左にイレーナ、そして上にリゼとマリーダ。
完全防寒の肉布団の完成だ。おっぱいの柔らかさと人肌が温かい。
これぞ、男児の本懐。夢のハーレム性活。っと、字が違う。生活だ。
右におっぱい、左におっぱい、上を見てもおっぱい。ありがたや、ありがたや。極楽、極楽。
「あっ、マリーダお姉様。オレの耳噛んだら、ラメェエ」
「リゼたんは妾の物じゃから、アルベルトに見せつけてやるのじゃ。ほら、リゼたんはここが良いんじゃろ。はむ、はむ。リゼたんの耳たぶは軟らかいのぅ。イレーナ、そちは妾におっぱいを揉ませるのじゃ。手を温めたい」
「あっ。くぅ、マリーダお姉さまぁ。オレ……オレ」
「あうぅん。マリーダ様、お手が冷たくなられていますね」
俺の身体の上でマリーダとリゼがイチャイチャとしている。ちょっと、悔しいのでマリーダにはお仕置きをしておくことにした。
「はぅう。アルベルトっ! 何を妾はリゼたんとイレーナとイチャイチャしたいのじゃ、あっ、これ、そこは……はぅううう!!」
オイタが過ぎたマリーダはその後みんなに可愛がられて、有り余る体力を使い果たしクタリと倒れ込んでいた。
「うみゅぅうう……みんなして妾を苛めおって……気持ち良かったのが恨めしいのじゃ……しくしく」
「マリーダ様がリゼとイレーナとイチャイチャするのがいけないんですよ。あたしともイチャイチャしてくださいね」
リシェールがマリーダの耳をハミハミと甘噛みしていた。
「アルベルト様、私はマリーダお姉様のお役に立てて光栄ですわ」
「オレはそんなに役に立てなかったけど……あぅん」
「いやいや、リゼも凄い役に立っているぞ。主に精神的な癒しの方で」
いやいや、四人とも十分にお役に立っていますぞ。
おっぱい、プルンプルンとか。そのね。もう、色々ですよ。エロエロ。
これはもう朝までコースだな。えっと、リシェールの特製の栄養ドリンクどこだっけなぁ。ああ、あった。あった。
じゃあ、俺はこれから、嫁と嫁の愛人とのイチャイチャタイムを張り切って行うんで、ここからは音声のみでお送りしま……せん。
え? 恥ずかしい? もう、マリーダもイレーナもリゼもリシェールもサービス精神ってのがないね。
じゃあ、しない? ちょ、ちょっとそれは待ってくださいよ。栄養ドリンクでビンビンですよ。ビンビン。生殺しだめだって。
って、わけで嫁が恥ずかしがるんで、音声もダメみたいっす。
なんで、俺のイチャイチャタイム中は、ミレビスが汗水垂らして完成させたエルウィン家の決算書でも見ていてください。よろしく。
エルウィン家 帝国歴二五九年決算書
人口:アシュレイ城(本領)17813名 スラト城(アルコー家保護領)不明名 合計17813名
租税収入(帝国金貨換算)
・入市税……帝国金貨3023枚
・施設使用税……帝国金貨1546枚
・相続税……帝国金貨233枚
・土地売買税……帝国金貨68枚
・賦役免除税……帝国金貨570枚
・売り上げ税……帝国金貨1669枚
・生活必需品税……帝国金貨1545枚
租税収入総計(金納分):帝国金貨8654枚
租税外収入(帝国金貨換算)
・捕虜売買……帝国金貨2500枚
・鹵獲品売買……帝国金貨500枚
・身代金……帝国金貨20000枚
・報奨金……帝国金貨10000枚
・放出品売却益……帝国金貨3500枚
租税外収入総計:帝国金貨36500枚
収入総計:帝国金貨45154枚
人件費(帝国金貨換算)
・小者……帝国金貨1枚×12ヵ月×100名=帝国金貨1200枚
・小者頭……帝国金貨3枚×12ヵ月×15名=帝国金貨540枚
・従士……帝国金貨3枚×12ヵ月×50名=帝国金貨1800枚
・戦士……帝国金貨4枚×12ヵ月×200名=帝国金貨9600枚
・戦士長……帝国金貨10枚×12ヵ月×10名=帝国金貨1200枚
・家老……帝国金貨15枚×12ヵ月×1名=帝国金貨180枚
家臣総数:368名
人件費総計:帝国金貨枚14520枚
諸雑費(帝国金貨換算)
・当主生活費……帝国金貨500枚
・飼料代……帝国金貨58枚
・城修繕費……帝国金貨269枚
・装備修繕費……帝国金貨954枚
・流民対策費……帝国金貨12595枚
諸雑費総計:帝国金貨枚14376枚
支出総計:帝国金貨28896枚
収支差し引き:帝国金貨16258枚増
繰り越し金:帝国金貨54982枚(本年度16258枚増加)
本年度地代+人頭税(食糧物納分):200万食
備蓄食料:210万食(+95万食在庫積み増し)
全人口籠城時:60日分(一日二食配給)
ふぅ、終わった。終わった。確認してもらえたかな。スッキリしたのはいいんだが。
え? 何がスッキリって、俺の腰もだけと、お家の内情もね。
ぶっちゃけ、アレクサ王国との戦争が無かったら来年くらいには借金生活に陥る可能性もあった。
家臣の人件費が領地収入に見合った額じゃないのが原因だが、かといって家臣を減らせば、侮られて攻め込まれる可能性もある。
安全地帯の領地ではないので、防衛するための戦力に金を惜しんではならない。
だが、頑張って租税基礎台帳完成させたから、次年度は地代と人頭税の物納額が倍増される予定だ。
そうすれば、余剰食糧の売買計画も立てられるので、そちらで収入を補填しつつ、新たな産業も興す準備も始めないといけない。
それと、売買で儲けるためには情報が必要なんで、情報を集める組織を作らないと。
周辺はきな臭い噂でもちきりらしいんでね。
何でも変な宗教が流行ったりとか、国家に所属しない独立勢力とかも暗躍しているみたいだし。
それに嫁のマリーダにも戦功を立てさせて、出世してもらわないとね。
色々とセカンドライフの充実を図りながら、仕事をこなし、嫁と嫁の愛人とのイチャイチャするための生活を手に入れるのだ。
そのためのやることリスト。
やることリスト二六〇年。
・領内の度量衡の統一(エルウィン領完了→アルコー家開始)
・領内の農村の正確な納税基礎台帳の作成(エルウィン領完了→アルコー家開始)
・領内の税制改革(一部完了)
・領内の堤防水利開発(着手)
・情報収集組織の結成(追加)
・周辺情報の収集(追加)
・新たな嫁候補捜索(頑張る)
・今年こそ子作り(チョー頑張る)
とりあえず、やることリストは更新した。下二つは特に気合入れてやりますとも。
さぁ、新たな年も頑張るぞー!
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