ようやと天は晴れた

ようやと天は晴れた

奇麗に露れた泥の舟に乗る

古銭が游ぐ充ちた河の流れ


清く正しくも有り

当り散らしとも


蛍が仰山宙に這う揺らぎ見渡せば

蓮の花の口は胎動を吐いた


ものがたりはここから埋まれ往く

鬼退治をした輝夜姫は紡錘に刺され

硝子の靴を懐いて狼に喰われる


ゆめうつつ

赤子に還る

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