・幽暗な行灯の揺らぎ

幽暗な行灯の揺らぎ

格子の間から反射する


熟れた果実

堪らない賽銭箱


惹き寄せられる蛾蟲どもは

鱗粉を馨わせ発光する


今宵の奏

束の間の静寂に酔い痴れろ


高下駄は軽快に音色を躍らせ

人人は硬化した世に

定着したまま時を溶かして往く


素晴らしきかな道端の

陽光の陰に思いを巡らせること

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る