第182話 #君色の詩 『掌』
#君色の詩 『掌』
暖かきを掴んだ日々
命とはその掌の小さきこと
塵芥も掴んでは放さないで
どんな指をも吸い付く
何があろうと生の術を求め
本能は力強く自らで乞えを挙げる
温かき雫は日々流す糧に
罅割れた心をも癒すこと
祖の人生を顧みるとき
其処の褥は寒々しくも
満ちて清く落ちる涙は
その掌を潤わせる日
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