第149話 【ねんごろ】

【ねんごろ】


なにの彩も判らない 

程程のココロは少しの身動ぎも許さない


青く薄く透かしない硝子が擦れるようにしみじみと

危うい面を不快の調べに変え簡単に聞かせてくる。


受け入れてはならない言葉


アナタから贈られる愛の籠れ秘を、

軋んでゆくチリガミに祈って

吐き突き抜ける馨りだけが近く

吐息だけ軽く耳朶に弄り

あたる爪痕も仰け反る


厭厭に 、美しい。


齎されるトコロに高めてゆく、

あゝ割らないで くださって

あゝ 終りにして、いただきたく


夜は未だ未だ アイシテイル、よ

懇ろに籠めて。

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