第148話 【すがれる】
底に哭いた雫は 傷んだ外皮にまるで
呪いの様に咲き 赤黒く纏い覆われる
その花弁は 私を静かに散らすだろう
燦然と我の虹彩を奪い 深緋は堕つる
病巣はひととき爛れ 剥がされて終う
なあ 皆知っている 優しい子であった
陽も月も私を照らし続け 滔々残った
この花花も 嗄れ朽ち涼音すら忘れて
既に土の一部 私を包み連れておくれ
ひとときの辛抱です とこしえに続く
円環のかぜのねの通りに運ばれる季節
末枯れる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます