第46話【天の底 地の展情】

【天の底 地の展情】


空に虚考する

視界に蔓延る無数のコトバは星状に消えてゆく


見得ぬから掴めぬ殻 

彩玄啼くとうとく 生まれ逝く籠と棺に揺れる


乞い愛され昂り征き いだ嗄れて凪いで逝く


至極当然のことわり

名を配すのは存在の証 頭上に冠をいただく


当たり前に眠りにつくこと 海の起源 生みの根源

泳ぎ突いた生命に流れてったきに


展望は視界に死海であっても重いヒトつ

屹度触れるから震えるからいづれ逢いましょう

風は戦ぎ身を廻るでしょう散々に綻んだ華は馨り抱いて

あゝ逢い添われる乞い焦がれ濃い恋は愛と哀を仕舞う


空に統べてを抱かれる解きちっぽけで在ったことに気づく

有り余り零れてゆく思い出は天が泣くのかもしれませんね


そう思えばほら雨も素敵でしょうから

甘いのでしょうね飴に変われば救われるでしょう


全ては思い込み 視界の國 死海の園は死体の山 

でも慕いの卒塔婆が花の束で 想いの衣で纏った白装束は

屹度 祝い祝言で賽の河原で唱えられる祈りの価値


空に果てが無い 限りなく遠く深く

手を伸ばしても届きはしない

けれど底に地は栄えて天は見透可視 微笑むのでしょう


空清く洗われる天沫てんまつ 美しいから

天頂は清浄 心現れるから


それでしあわせに満ちるのです 

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