ドア

作者 佑佳

猫と子猫に導かれ、少年はまだ見ぬ「誰か」を捜しに時代を越える

  • ★★ Very Good!!

「ちょっと不思議で、ほんのり優しいファンタジー」

 この小説を一目見た瞬間に私はそう感じた。

 喋る猫と子猫、時代を巡る『ドア』、そんな不思議なものたちと出会った一人の少年「蘇芳」。

 この小説の良い点の一つは、そんな少年「蘇芳」の見せる心の動きであると思う。この蘇芳、一見言動からは粗暴に見えるが、彼の心情と行動からどうやら根は優しい少年なのだと気付かされる。そこが何とも愛い奴と見ていて微笑ましい。

 また、異世界ファンタジーというわけでもなく、この現実世界の過去の時代を巡る現代ファンタジーとして、その時代特有の描き方を取り入れているのも面白い。時代が変わり、国が変わり、人が変われば一体作者はどう描き方を変えていくのか、そして蘇芳の心はどう変化していくのかが楽しみである。

 最後に、これから続くであろう猫と子猫と少年の様々な時代を巡る旅の無事を祈りつつも、その旅のどこかにいる「誰か」と出会った時の少年の葛藤と決断に期待しております。

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その他のおすすめレビュー

★★★ Excellent!!!

不思議な「ドア」を使って、様々な時代と国を旅する、地球を舞台にしたファンタジーです。
ドアによってたどり着いた時代(国)で、主人公の少年・蘇芳、幼女くぅ、猫の夜さまの「三者」は、「探しもの」をしてい… 続きを読む

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