第8章「パタラポザ」あらすじ

[第1話 闇の呼び声]

 発展を続けるフューザリオン。いっぽう体調優れぬバルドは、自分に呼びかける声にうなされ続ける。暗黒神パタラポザの目覚めは近い。そう知ったバルドは、暗黒神と対決できる心身の強さを取り戻すため、再び旅に出る決意を固める。


[第2話 にせ者]

 カーズとセトを連れて旅に出て、体の衰えを痛感するバルドだが、ヤドバルギ大領主領のココチで、バルド・ローエンの名を名乗るにせ者と出会う。折しも領主が殺害され、にせ者のバルドがその容疑者とされる。公開裁判の席で、バルド一行はにせ者の同行者を使って、領主代理の陰謀を暴くのだった。


[第3話 駆け落ち]

 クルト・アンダレス卿の館に一夜の宿を乞うたバルド一行。館の兵士たちと手合わせするセトをみて、バルドはその成長ぶりに感心する。アンダレス卿の臣下シェーマが卿の奥方と駆け落ちする場に出くわしたバルドは、思わず恋の守護騎士になると申し出る。


[第4話 ミドル・ザルコス]

 メイジア領を訪れたバルド一行は、ゴドン・ザルコスが死んでいたこと、またカイネンとユーリカもこの世を去っていたことを知る。領主の座を継いだミドルに危うさを覚えたバルドは、こんこんと説諭する。


[第5話 ゴドンの恋]

 リンツ領を訪れたバルド一行は、前領主サイモン・エピバレスと楽しい一夜を過ごす。その宴でバルドは、ゴドン・ザルコスの若き日の恋の物語を聞く。サイモンの養女であったトリーシャと、サイモンのもとで騎士の修業をしていたゴドンは恋仲であり、結婚するはずだったのだ。


[第6話 王妃の奮闘]

 昨年ジュールラントが死んでいたという知らせに衝撃を受けるバルド。ようやくのことで気力を取り戻したバルドは、パルザムの近況についてサイモンから話を聞く。ジュールの死後、王妃シェルネリア姫が奮闘し、シャンティリオンが代王となり次期王には王子バルドラントが就くことになったという。


[第7話 エトナ]

 オーヴァを渡ったバルドだが、王都を訪ねるべきかどうか心が決まらない。そんなとき立ち寄ったミスラの街で、一人の女からパンの挟み物をもらう。そのうまさに感激し、民衆の豊かな生活はジュールラントの献身がもたらしたものだと気付いたバルドは、ようやくパタラポザとの対決をする覚悟が決まる。


[第8話 囚われの島]

 ヤナの腕輪を外すと、たちまち竜人チチルアーチチが迎えに来た。竜人の島に連れて行かれたバルドは、ついに悪霊の王、すなわち暗黒神パタラポザと対面する。なんと囚われの島そのものが悪霊の王の正体だったのだ。


[第9話 選択]

 バルドと心をつないだ悪霊の王は、自分の願いは星船を手に入れて故郷に帰って復讐することだけだと告げる。そして星船を呼び出す代償に、兵器と登載船と迷宮の支配権を譲り、また神霊獣を取り込むことで千年に及ぶ寿命と若さと健康を与えようともちかける。バルドはこれを拒否し、船長はバルドを殺すことに決める。


[第10話 精霊]

 最後の瞬間に星船の正体を知ったバルドは、船長を倒す。そのまま死ぬはずだったバルドを助けたのは船長から解放された無数の精霊たちだった。精霊たちに夜の空を運ばれながら、バルドはアイドラへの恋を振り返る。

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