憧れの先輩が死んだ。
校舎から飛び降りた。自殺だった。
他人には知られたくない秘密なんて、誰もが持っていますよね。
この物語は、先輩の自殺の「原因」を調査すべく、主人公の俊平と、先輩の従妹である御影の2人を中心に展開します。
深層文芸部。人の心の闇を観察するのが、御影の趣味でした。そして、彼女は心の闇のことを「ダークサイド」と呼ぶ。
人の数だけ秘密があり、嘘がある。大事なのはどれが真か、どれが嘘かを判断することですが、いちいち比べていたらキリがないですよね。
しかし、御影は覗いてしまうのです。ついつい、人のダークサイドを。
ジャンルは「現代ドラマ」とありますが、謎を追うミステリーとしても。その真相を見つけたときの驚きも、この作品の醍醐味です。
皆様もぜひ、お読みになられてくださいね。
にぎた
ウザかわいいヒロインが最初の魅力となる作品。
主人公とヒロインの掛け合いが楽しませてくれます。
ラブコメの波動を感じさせながらも、ヒロインは人の心の闇……いわゆるダークサイドを追求するのが趣味という設定。
この設定がまた面白さを引き立てていて、次のキャラはどれだけダークなのか期待させてくれます。
新キャラを考えるだけでいくらでも膨らませられそうで、うまい設定です。
ミステリーのように謎が明かされていくのですが、ラブコメの雰囲気があるので読みづらさなどありません。
どんどん読み進められるのに、その中にはいくつもの伏線が散りばめられていて、終盤には最大の謎が明らかに。
だからだったのか、と最後に読み返したくなる作品でした。
本作は二年前に自殺した女生徒の事件の真相を主人公とウザかわ少女が追究する作品です。
「ダークサイド」の名の通り、人間関係を円滑にするために自身の心の闇を隠し、表面を取り繕う人間の姿や、
慕っている人の闇を知り、その人のイメージが崩れていき、疑心暗鬼になっていく主人公の描き方が上手いと思います。
しかしながら、主人公の相方のウザかわ少女とその親友がなかなかクセの強い人物でコミカルなやりとりが多いこともあり、
重い気分にならず読み進めることができます。
現在読了時点では、事件の当事者の事実関係が明らかになり、これで事件は閉幕か? というところですが、
……これで終わりなのか?
事件の事実関係こそ明らかになったものの、それ以外の部分は謎が多く、
ここからもう一波乱あるんじゃないか? と思わされました。
この先に事件の新たなダークサイドが顔を出すのか?
これからも更新を見守っていきたいと思います。