消えない水たまり

 見捨てるという義務はあなたを救いましたか?

 日常を維持する大切なお仕事

 眼に蓋をして死を見捨てる

 その報いを受けないことが幸せですか?

 水たまりのように死がとどまって

 まどかな鏡のようにこちらを映している

 その鏡像は誇らしげな顔をしていますか?

 消えない水たまりもこの世にはある

 死体はなくならず死者は過ぎ去らない

 あなたはいつまで叫ばずにいられるだろうか?

 あなたのつま先はもう濡れているのに

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る