秩序の壁

 自分が死ぬことを信じられない

 他人が死ぬことを信じられない

 それは人間の盲点なのか

 どうすれば信じられるのか

 やはり死ぬしかないのか?

 死ぬときの人間も死を信じてはいないかもしれない

 身近な人間が死ぬと切ない空白が視える

 あの空白は日常のどこに隠れてしまうのだろう

 日常がつづいてしまうことが哀しい

 それがいちばん哀しい

 壁のように立ち塞がる秩序が

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