涙の罪

 泣いたことで

 なにを消費してしまったのだろう

 泣かないことで

 なにを無視してしまったのだろう

 涙は罪で

 涙の不在も罪なら

 わたしたちはなぜ

 泣きながら生まれてしまったのだろう

 原罪に連なる血の鎖が

 涙を縛っている

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