さようなら百景
さようならには
無限の多様性がある
明日も会えると信じるさようなら
嫌悪と皮肉を隠したさようなら
もう会えないとは信じたくないさようなら
この日を境にして自分の人生にその人が現れることは二度とないという冷厳な事実が
その人を自分の人生においてはすでにして死者と看做さなければならないという耐えがたい運命を刃物のようにちらつかせて
その運命を生きることが自分を死者として煉獄の苦痛にとどめながらも
なおもその痛みが呼び覚ます記憶に引きずられて自ら死ぬことも許されないという予感にあらかじめ震えている
さようなら
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