前兆
ただ寒くて
ただ眠くて
そのまま消えたかった
寒気は季節によるものか?
眠気は暗闇によるものか?
違う違う
きっと違う
生存の最初に与えられた種が
発芽しようとしている
果実の核のように
人間はおのおの死を抱いていると
だれかが言っていたっけ
だれだろう
死者であることは間違いない
その口振りは
寒いし眠いし消えたくて
言葉は
不快げにきらめきます
それはおそらくは前兆なのです
生存が陽炎のように揺らめく心痛の
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます