地獄に糸
子グモを助けた
きょうの善行といえば
それくらい
善行といえるのか?
地獄に糸を垂らしてもらうために
助けたわけでもないけれど
クモは嫌いではないので
あまり殺したくはない
地獄に落ちたときに
助けてくれたりするのかな?
まあそれはないだろう
もしもクモが助けてくれても
それに倍する
かつて殺した害虫たちに
八つ裂きにされて終わりだな
地獄は虫の天国か?
しかし叩き殺された蚊に
なんの罪があるのやら
動物や虫に罪ってあるのだろうか
罪は人間だけのものか
それなら地獄も人間だけのものだ
人間だらけのむさ苦しい地獄
あまりこの世と変わらないや
地獄で死んで地獄に落ちるのか
出口がなさすぎておもしろい
クモの糸
それが出口につづくとして
上った先の地獄ではない世界を
いまだ想像できずにいる
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます