空疎憎悪

 空疎な言葉をきくと

 虚しくなる

 自分の言葉が

 例外であるとは言わない

 いずれ劣らぬからっぽさだ

 ひどいものだ

 それでも

 言葉を発するべき人が

 言葉を発するべき状況で

 なにも伝えないような空疎な言葉ばかりまくしたてる

 その虚しさ

 なにも伝えないならまだしも

 遠まわしに死ねと言っているような

 消極的見殺し宣言

 殺人的鈍感さ

 自分の言葉は棚にあげて

 その空疎を憎んでしまう

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る