詩で黙ろう

 沈黙を支える膂力が

 現代と呼ばれる骨格には

 あまりにも足りない

 沈黙に気づきさえもしない

 人は怖れるものから目をそらす

 沈黙はいまや恐怖の対象だ

 沈黙は存在しないことにされる

 沈黙は黒塗りの書面に置き換えられる

 沈黙は

 震える赤子よりもないがしろにされている


 さて、詩で黙ろう

 どうすればいい?

 言葉を尽くして沈黙するには

 どうすればいい?

 黙るために捧げる言葉とは?

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