他人との会話
相手がなんと言ったかわからなかったのに
反射的に相槌をうつ
そのあとの二言三言のやり取りを経て
文脈から察して先ほどの空欄をこっそりと埋める
あの一拍遅れた
溯行的理解
そこにたどり着くまでの数秒間
会話は成立しているように見えても
自分と相手は別の島宇宙にいる
なにも理解していないのに
意思の伝達がなされたような
偽装されたコミュニケーション空間
本当は
親しくなれたと思えた相手との会話も
魂の秘密をお互いに明かしあえたような会話も
そんなものでしかなかったのだろうか
なにも伝わっていなかったのだろうか
なにも理解していなかったのだろうか
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