声の影、言葉の影
ぼくの声は他人に聞こえているのだろうか
ぼくの言葉は他人に通じているのだろうか
いくら叫んでみても
なにかが伝わったという感覚を持てない
声の影
言葉の影のようなものでしか
ぼくの叫びは伝わらないのだろう
声のようなものが聞こえた気がしたけど
なんだ 単なる空洞の反響か
言葉のようなものが語られている気がしたけど
なんだ 単なる空虚な風音か
それがぼくの伝えるすべてだ
ぼくのこころの成れの果てだ
影の発する不快なノイズを
だれかの築き上げる夢のどこかに
目立たぬラップ音として紛れ込ませよう
それが不可視のぼくのあがきだ
死霊の最期の断末魔だ
ぼくの叫びに価値はなくても
だれかの価値ある夢に混ざりたい
夢に憧れる幽かなこだま
それが葬られたぼくの全力だ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます